14年師走
いまだにも小春のうちに師も走る世捨ての身にも気持ち急き立つ
葉書来て今年の別れ数えおり思いはまさる重ねるほどに
還暦をいくつか越えた年の瀬にさらにも願う安寧の日々
知り人は山路を越えて還らじの国に旅して師走は寒し
桜咲く便りとともに届き来た不治の宣告黄泉路の覚悟
満たしたる憂いを払い花求めおちこち歩き酔いを内にと
桜花春の盛りの爛漫は散る花びらが我が身に痛く
満たされることは忘れてモミジ葉の朱を探して巡礼の旅
救われた命を想う紅の散って落ちるは悲しけれども
出てみれば空気の粒は張り詰めて色付き初むるしののめの空
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