ヒロヒコの "My Treasure Box"

宅録、DAW、ギター、プログレ、ビートルズ、映画音楽など趣味の四方山話

5.1 サラウンド音源SACD&DVD

2013年08月25日 | ミュージック
 5.1チャンネルのサラウンド処理された音楽作品があるが、昔のロック作品がリミックスされリリースされたものが最近多数出ている。今日はそれらについて触れてみたい。

 我が家のシステムはプレーヤーがパイオニアDV-610AV、そしてアンプがマランツNR1501。パイオニアは低価格の機種だがSACDの再生が可能。(ただし、HDMI接続するテレビの映像を1080pに合わせないと適切に音が再生されない。このことが分かるまでにかなりの時間を要した。)

 以前このブログで紹介したのはエマーソン・レイク&パーマーの初期2作品。実は最初に我が家のサラウンドシステムでこれらを視聴した時、リアスピーカーの配線が外れかかっており、どうも適切に音が出ていなかったようだ。その時の紹介記事でも、3ピースバンドなのであまり音の広がりが感じられない、などと記載したが改めて聞くと、特にダビングされたキーボードを中心としてかなり立体的な音処理がされていることに気がついた。ということで前言撤回する。サラウンド・リミックスしたスティーブン・ウィルスンはやはり良い仕事をしている。

 そのウィルスンがELPより先に手がけたのがキング・クリムズンの一連のアルバムである。これは本当に音の洪水の中に身を置ける優れものだ。特に私の好きな3作目Lizard全曲、そして2作目のIn the Wake of PoseidonにおけるCat Foodのシンセ、Devil’s Triangleのメロトロンなどは聴き応え充分だ。これらは同包されているDVDオーディオ(DTS)ディスクにより聞くことができる。さらに贅沢にもSACDとDVDオーディオの両方でサラウンドの聞き比べができるのがジェネシスの全アルバムだ。スタジオ盤はすべて、そしてライブ盤もGenesis LiveとSeconds Outの2作はLive Boxを購入するとサラウンド音声で聞くことができる。こちらの音処理はクリムズンほど激しくはないが、フロントチャンネルを中心に要所に立体感を与える処理だと思う。その中でも特筆すべきは「幻惑のブロードウェイ(The Lamb Lies Down On Broadway)」である。DVD盤では通常曲目程度は表示がされるのだが、この作品だけは一画面に3種類のスライド画像が曲の進行に伴って全編にわたり上映される。作品リリース当時のライブでは演奏効果を高めるためステージにスライドが投影されたそう(実際には演奏と適切にシンクロせず苦労があったようだが)で、その時の画像と同じなのかどうかは不明だが、楽曲の内容と合っているとはいえる。従って、この映像を見ながらサラウンドで視聴するとこの2枚組問題作をより深く理解できるのではないだろうか。もう入手は難しいのかもしれないが、もしジェネシスのサラウンドで1枚となると私はこの作品をお薦めする。

 その他、サラウンドとして面白いのはピンク・フロイド「狂気(The Dark Side Of The Moon)」、そして冨田勲の「惑星」「月の光」2作品。これらは音がぐるぐる回る感覚を楽しめて気に入っている(冨田作品は実際には4チャンネルであるが音の立体感はこれが最高)。さらにYESは「こわれもの(FRAGILE)」が5.1で既発だが、ぜひ「危機(Close To The Edge)」のリリースされることを待ち望んでいる!