香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

オリーブ

2012-02-29 23:07:00 | 本のこと
吉永南央さんの『オリーブ』文庫本

 オリーブの木を買ってきた翌日、突然、
 消えた妻。後を辿ろうとする夫は、2
 人の婚姻届すら提出されていなかった
 事実を知る。彼女は一体何者だったの
 か? そして、彼女の目的とは? 
 表題作の「オリーブ」をはじめ、「紅
 雲町珈琲屋このみ」シリーズの著者に
 よる、「大人の嘘」をモチーフにした
 サスペンス作品集


「オリーブ」、「カナカナの庭で」、「指」
「不在」、「欠けた月の夜に」の5編の短編集
5編とも共通して感じたのが、思ってもいない裏切り
何の疑いももたず、自分なりの人生を納得して過ごしていて
思いもよらないことで、人の本心や与えてしまった苦しみを知ったり
悪意を受け止めなくてはならなかったり、
つらいことだから、自分をだまして忘れていたことが
知らない間におおきく成長してしまっていたりと
ちょっとしんどいけど、どうなってしまうのか読むのをやめられない
吉永さんは萩を揺らす雨誘う雨に続き3作目で
わたし、吉永さんの明るくはない小説の世界感がとても好きだと思う

今日は関東地方は雪で大変だったようですね
札幌は晴天で、気温も昼間はプラスになったので、
道路の雪がとけてきていました 皮肉なものですね
明日からは3月、そろそろ春と言いたいです