天女さんちには愛知時計という会社の古い柱時計があります。
装飾もないただの振り子式時計ですが、
我が家は築142年、家が傾いているので、
この時計をうまく垂直にしておかないとすぐに止まってしまうのです。
ところがゼンマイを播くために扉を開けると、必ず傾いてしまうのです。
左右の垂直は調整するための目印があるので比較的合わせやすいのですが
前後の調整は非常に難しく、錆鉄人が子供の頃はうまく出来ず、
それは父だけが出来る「神業」でした。
しかしながら父も年老いてきて、椅子に乗ってゼンマイを巻くのが危なくなり
錆鉄人も神業を習得しました。
とはいっても、ずっと前に電池式の時計が反対側に掛けてあるようになっていたのですが・・・
それでも、柱時計のボーンボーンと鳴る郷愁を誘う音色が懐かしくずーっと動かしていたのでしたが、
父が80歳で亡くなった時、
不思議なことに父がなくなった自国で柱時計が止まっていたのです。
時計は実用一点張りの貧弱なものですが、まるで歌の歌詞そのもの
電池式の時計があるから、記念にそのまま止まったままにしておいたのでした。
ところが・・・
ゴールデンウィークで天女さんちにお客様の予約が入り
今まで居間の長手方向に針金を張った所にビニールを吊り下げ対面飛沫を防止し
お客様との間には透明なダンポールを立てて飛沫防止としていたのですが
新型コロナが猛威を振るっているので、
ダンポールを立てた場所にビニールシートを吊り下げようかと考えたのです。
その為のステンレス針金を引っ張る位置がちょうど「おじいさんの時計」の真下辺りなので
針金を引っ張る前に動かしてみようかな・・・と出来心
もう「神業」は忘れてしまっていますが、
ターミネーター錆鉄人は手の先を水準器にして(水準器を手に持って)
柱時計の左右・前後の垂直を合わせ
ゼンマイを巻いて動かしてみると・・・
ベッドにいてもボーンボーンとなる音が聞こえていたのですが、
1日経っても動いています!
後ろのベニヤ板は前後の垂直がずれないように挟んだものですが、
いずれ見えないようにしようと思います。
という事で、感動的な「おじいさんの時計」が
「もう今は動かない」本当の理由は
おじいさんの子供がぐーたらで無能だったからではないか?
と思う勤勉で有能な?錆鉄人でありました!
(スマホや腕時計etc、様々な時刻を費用時してくれるものがあるので必要はないのですが・・・)
処分せずにそのままほったらかししていた錆鉄人のほうが、余程ぐうたらではありますが・・・