文質彬彬―――――――人間は、どちらかに偏りやすい傾向がある。
(ぶんしつびんびん)
子曰く(しいわく)、
質文に勝てば即ち野。
文質に勝てば即ち史。
文質彬彬(びんびん)として、然るのち君子。 【雍也】
孔子(子:し)は、
人間は外形と内容がつりあっていなければ、立派な人間ではないと
説いている。
人間は、文(外面)と、質(内面)が、バランスよくそなわった人を
君子と呼ぶことができると言うのだ。
「質」は「質素」の質で、心根が素朴で純粋なことだろう。
「文」は「文節」の文で、言葉を飾り立てるようなことを言う。
「野」は野卑なことで、「史」は国家の官名のことである。
あまりに誠実すぎても、世渡りはうまくいかない。
すごく理論的過ぎても、人の信頼は手にしがたい。
「内面」と「外面」のバランス感覚を持ち、それを常に意識しつつ・・・
自分の精神性を社会で実践していくことで、学ぶことも多いのかもしれない。