COP15

2009年12月20日 | 環境 -
 
          キリマンジャロにかすかに残る氷河を見ながら・・・・・


タンザニアにあるアフリカ最高峰「キリマンジャロ」の氷河が、地球温暖化などの
影響で消えゆく運命にある。(気候変動の影響も受けているらしい)
また今年は、キリマンジャロの麓では、異常気象の影響で、唯一の特産品である
珈琲豆が産出できず、農家は困り果てているようである。
変化を遂げているのは、キリマンだけではない。
ヨーロッパの氷河も溶け始めている。
また、北極の氷の溶解は、確実に、海面上昇に影響を与えているし、
“世界の平均気温は、過去100年の間に、およそ摂氏0.7度上昇している”。
この気温上昇は、人為的活動に伴う温室効果ガス排出によって、もたらされた
可能性が90%以上だという。
主な排出源には、発電時や自動車からの化石燃料の消費、森林伐採などがある。


12月7日から、世界の注目は、デンマーク(コペンハーゲン)に集中した。
世界のCO2の40%以上の排出国であるアメリカと中国が、やっと初参加した
今回の「COP15(国連気候変動枠組条約第15回締約国会議)」。
しかし、各国の思惑が交差し、ぶつかりあう現実に、開催後すぐに抱いた不安!
まさに、その予想が(不幸にも)あたってしまった結果となった。
もちろん、アメリカと中国が、この席に着いたことは、大変意味のあることで、
一つの前進と、とらえることもできる。
だから、何らかの変化が期待されたわけであるが、まだまだ世界の現状よりも、
自分達の国の事情を優先するのが重要だったようだ。


「どうすれば、途上国と先進国は合意に達することができるのだろうか?」
地球温暖化対策をめぐっては、先進国と途上国の間では根強い対立が存在する。


とにかく、首脳陣の意識は、まだ現実的なところまで来ていないのだろうか。
これだけ多くの気候変動の現象が続き、各地で天災が続いているというのに!
陸続き、海続きで、繋がっている世界中の国々は、其々に影響を受けなければ
ならないのに、その切実感が身に迫ってくるまでは理解できないのだろうか。
世界規模の人類の問題として、この問題には立ち向かう必要があるのに・・・。


このままでは、海中のサンゴは死に絶え、グレートバリアリーフも無くなる。

ツバルをはじめ、人々が生まれ育った場所が、海中に沈む。
20年後は、日本も影響をかなり受けるだろう。


日本は、恐れ多い(?)目標と、途上国に対する支援を発表したが、それは単に
世界中の首脳陣を発奮させる“きっかけ”にしかならず、終盤のまとめ役として
リーダーシップを発揮することはできなかったようである。

このままの現状を放置すれば、あっという間に、大きな被害を被る環境となり、
重大なツケを、次世代を担う子供たちに背負わせることになってしまう・・・。