現在、10億人が利用していると言われている「SNS」。
( SNS = ソーシャル・ネットワーク・サービス )
ソーシャルメディアは、誰でもが利用できて、比較的安価だ。
産業メディアは、通常の「放送」「マス」メディアと呼ばれる。

自分のブログに、死後、本人のメッセージを掲載する著名人が増えた。
結婚や離婚もブログなどで発表したり、仕事関係の告知もする。
少し前には、不倫をツイッターで暴露したこともあった。
一般人が有名人を見かけたとつぶやいたり・・・それが、大きな話題に
なったりするが、時として、噂の出所の信憑性が定かではないのもある。
都合がよくて、のびのびと活動できる代わりに、
驚異的な波風をたたせるのが、「匿名のSNS」である。
この誰か分からない、「匿名性」というものが、実は・・・
驚異的な事実を公表したり、真実とは違う情報を産み出すことで、
大衆を動かしたり、一つの偽りの真実をつくりだすことも・・・。
今回の反日デモに即して、中国でもネットは広がっているので、
情報は常にSNSでもやり取りがされていたが、
その中には、匿名性の脅威が潜んでいた。
「日本では、在日の中国人をいじめている」とか、
「日本人は、滞在している中国人のお腹をナイフで刺した」とか、
そういう情報が流れていて、領土問題にのっかったカタチで、
このようなデマ情報が、ツイッターで、またたく間に広がったらしい。
まるで、「不幸の手紙」のようだ。
人々の心をまどわし、“あること” “ないこと” が 広がって、
いつしか本当のことのように、中国人の心の中に憎しみを植えつけた。
日頃の不満の矛先が、日本人に向けられたのだ。

SNSを使うことで、新しいものを産み出すこともある。
膨大な量のデータを、世の中に残し、情報をフリーユースすることで、
世界中に発信ができると同時に、豊かなデジタル記録集になることも・・・。
このブログを始めるきっかけも、まさにそうで・・・
稚拙な文章の中に、当時の想いが盛り込まれていて、
時々目を通しては、数年前の自分の心境に、涙することもある。
これは、私の歴史であり、財産であり、私を縛っていた現実でもあるのだ。
実際、「匿名性」には、長所と短所が、共存している。
しかし、あまりにも露骨で、悪質な情報発信は、「匿名」のことが多い。
ネット世界では、匿名性だからこそ、かかわれる掲示板もあるし・・・
匿名だからこそ明かせる真実もある。
けれども、誰もが責任を持てない「匿名性の脅威」に触れた時は、
一度、疑ってみるのもよいかもしれないと思う。