お隣の国のことだ。
もし万一 何かがあったら、余波を受けてしまう地理関係ゆえ、
最悪の事態がおきれば、日本は即座に対応措置ができない。
隣人を敬い、仲良くするというのが当然のことだと理解していても、
過去の歴史問題や、領土問題等の 「課題となっている政治交渉」 が
双方の間には、たくさんある。
現在、中国で、大きな健康弊害としての大気汚染問題が深刻化してきた。
これは、美しい草原で、深呼吸をしていると、真隣で煙草をぷかぷか~と
吸われているような状態――を、私は イメージしてしまった。
煙草なら、数分で終わってしまうけれど・・・
中国の大気汚染は、そういうわけにはいかない。
先のケースでは、煙草を吸う人が、ひっきりなしに(絶えず)火をつけて、
自分の周囲360度を囲んでいるようなものだ。
近隣諸国ということは、そういうことだと思う。
1ヶ月前に、日本の国立環境研究所では、全国の観測地点155ヶ所のうちで、
「48ヶ所で基準値を超えるPM2.5(微小粒子状物質)を観測 」 と発表!
特に、中国に近い西日本地域において 高い数値を確認したようで、これは・・・
中国本土からの 「 越境汚染が原因だ 」 との見解らしい。
しかし、実際には、西日本のPM2.5数値は、前年の同時期と大差はなく、
しかも“過去のデータを超えていない” ということのようでもある。
詳しくは、私もわからない・・・。
実際、東京都と愛知県名古屋市は、PM2.5濃度値が
数年間連続で基準を超えている。
1990年代、東京都の喘息患者と慢性気管支炎患者は、
東京都と自動車メーカー7社を相手取って訴訟を起こし、
2007年にようやく和解した。
環境省は、以前に、日本国内のPM2.5について、
発生原因は不明だと釈明している。
過去に国内で発生した原因を不明だとしながら、最近になって、その責任を
すべて中国に押しつけることは、中国の対応と同等レベルになってしまう。
根拠のない事実だと言われかねない。
もちろん、隣国ゆえに、影響がないとは断言できない・・・と、強く思う。
今後、日本各地で、大きな影響を伴ってくるだろう。
測定数値も、明らかに違ってくるに違いない。
そんな確固たる想像も容易だ。
すでに、中国の余波を受けて、充分なる注意をしている地域もあるし、
隣国からの濁った大気の流れに、確実に弊害を被っている地域もある。
黄砂などもそうだが、本当に 心が痛い現実だ。
だからこそ、慎重なる現状把握が必要だと思う・・・。

日本の学者は 「東京都内でPM2.5が発生する原因は2つ」と分析している。
1つは「関東6県の自動車排ガス量の多さ」である。
そして、もう1つは「工場の大気汚染」だ。
中国ほど酷くはないが、東京の大気は、明らかに汚れている。
事実、地方から帰った時の空気の匂いや曇り具合・・・「清々しい」とか
「空気が美味しいか」 ということを考えれば、結果は歴然としている。
東京の空は、濁っているように見える。

日本のメディアは大騒ぎのようだが、中国の大気汚染だけを理由として、
隣国を非難するだけにとどまらず、原因を究明し、問題を解決するべく、
もっと取材をして、具体的に報道をしてもらいたい と 思うばかりだ。
現実は現実として 事実だとしても、そのニュアンスと、厳密な現状は、
全ての国民が知っておきたい情報だ。
近い将来、隣国では、「水」のシリアスな問題もでてくるだろうし、
環境汚染は歯止めをかけるのが、大変難しい。
地球は、繋がっているから、・・・空も海も、境界線などない。
たとえ、あったとしても、無意味なものとして存在する。
国連が環境会議を開催しても、全ての国が賛同してくれるわけでもなく、
経済成長が第一だと判断する国にとっては、目先のことしか問題にしない。
地球は、ひとつ!
大気、海水(水蒸気)、微生物や放射線も、常に循環して、流れていく・・・。
全ての国が繋がっているということを、改めてイメージしてほしいものだ。