「地下空港」という未知の劇団の人に話しかけられた。劇団名を褒めた。私は1983年『処刑空港』という芝居を作った。冒頭、チェ・ゲバラがカストロに送った手紙を唱える革命の亡霊が出てくる。演じたのは私。この亡霊は後半、地下活動に携わる兄弟を追い詰める後シテとして再登場する。能と革命を出会わせた。「現代能楽集」と銘打つかどうかなど問題ではない。あれから二十六年! ゲバラの映画をハリウッドが作り日本でもヒットしているという。観たいとは思う。私はゲバラの顔のシャツを着るセンスは持ち合わせていないが、着ている人を咎めたりもしない。
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