未来社から戯曲集『普天間』見本刷り、届く。さわやかな、見返しも含めて水色の装幀。考えてみると私の戯曲集で、文庫本以外では、ソフトカバーは今回が初めて。上演した際には省略していても、あえて載せている部分がある。現実の出来事を活字として残したいという思いがあるからだ。まもなく書店に並びます。……試写に行きそびれた『ル・アーブルの靴みがき』をやっと観る。満席に驚く。丁寧かつ端正。カウリスマキ監督の前作『過去のない男』は十年前ダブリン滞在中に観たのだが、言葉に頼らない作り方なので、字幕なしで大丈夫だったのだ。寓話めいた部分とリアルな現実が混じり合うことで、かえって敏感な表現になる。……久しぶりに息子用に大型オムライスを作る。サラミソーセージを見つけたので刻んで入れてみたが、あの薄皮は食べられるのかどうか、親子で悩む。……風は強いが天気は良く、放射能のことなど忘れたようにのどかな土曜日の街と人々だった。……第3次嘉手納爆音訴訟の国の騒音甘受主張を、まるで「地上げ屋」だと断じる、琉球新報の社説が、すばらしい。締めの言葉は以下の通り。「国の論理を突き詰めれば、沖縄から全住民を追い出し、基地だけの無人の島にしたいと言っているようなものだ。国は基地被害に苦しむ人々の声に真摯に耳を傾けるという当たり前の責務を全うすべきだ。差別とどう喝がまかり通る民主国家などあり得ない」。
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624700966
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-191086-storytopic-11.html
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