職業柄、他者に批評されるという機会は多々ある。アマチュア時代だとそういうことは少ないが、長いあいだやってきていると、もう世間は許してくれない。憶測や見当違いのことまで好き放題に書かれる場合もある。そんな愚痴を言いたいわけではない。読売新聞、朝日新聞に連日、『カウラの班長会議』について好意的な劇評が載ったのである。読売新聞の山内則史さんの評はシンプルで客観的。劇の印象がその筆致を導き出していることがわかる。同時代的共感もある。朝日新聞の山本健一さんの評は、ちょっと驚いた。新聞評としてはかつて読んだことがないくらいの高評価なのだが、短い字数の中で、これでもか、と、濃厚な指摘が続く。文楽的な要素に言及、「男女一組で二役」はいささかネタバレなのだが、適確。「能の坂手式序の舞」「霞ヶ関の班長会議」も、言い得て妙。情報量も多いのに無駄のないきっぱりとした文。田中、東谷という新進俳優にも言及。こんな評を読んだら私自身も観に行きたくなるだろう。ありがたい。……アフタートークは映画監督の緒方明さん。楽しく話をさせていただいた。本日、日中は公演とは違う仕事に追われグロッキーだったが、元気が戻ってきた。……安倍はTPP交渉に入ろうとしている。公明党とややこしい打合せをしたようだが、そもそも交渉に入らなければそんな苦労は要らないのだ。
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