眠れるような眠れないようなもどかしい体調と自分の事情。いろいろ仕事を午前中からダッシュでいったん終わらせて新国立劇場『長い墓標の列』を観る。福田善之さんが二十七歳で書いた大作にして実質単独執筆処女作という。伊藤雅子さんの美術がいい。さまざまなことを思う。福田さんとお話したいと思う。たぶん今週後半には実現する。事務的仕事をはさみ、『カウラの班長会議』へ。今日は撮影日。終演後、知人に激賞されて、ありがたく思う。劇場を出て、俳優座の次代を担う田中壮太郎君と話す。そこへ、東電福1原発の1、3、4号機の使用済み核燃料プールの循環冷却装置などが、午後7時ごろ停電で停止したというニュース。復旧の見通しは立っていないという。電源が復旧しなくても、保安規定の65度を超えるまでに、最も水温の高い4号機で4日以上かかる、などという情報で、安堵できるはずもない。目に見えない、皮膚に感じられないものを気にして生きるのは、生きものの道として間違っている。私たちの未来は、残念ながら、生きものであることを放棄したフィクションの上に成り立っているらしい。無理である。
http://rinkogun.com/Next.html
http://rinkogun.com/Next.html