Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『カウラの班長会議』中日

2013-03-17 | Weblog
早朝からいろいろ作業をやっていて、正午過ぎに沈没しかける。……しかし結局、自分の推薦で座高円寺プログラム参加となったことが嬉しくも誇らしくもあるが責任上、TRASHMASTERS『来訪者』を観にゆく。中津留章仁さんに対してはほんとうに、流派は違うかもしれないが、これまで自分より若い人たちにはついぞ感じたことのない親近感を抱いている。今回も、まあほんとに、おいおいと呆れてしまうようなことをやってくれている。突っ込みどころ満載。林田麻里の堂々たるヒロインぶりも愉快。どうやら彼も世間の評判とは違って俳優中心主義者なのである。そのうち飲む約束。たのしみだ。……その座高円寺地下、『ハルメリ』稽古場に水を差し入れ。……下北沢に戻り『カウラの班長会議』、我ながら、なんとひねくれていてそれで素直なことか。ちょうど折り返し地点なので、中日乾杯。金沢から私が十年近く前に金沢市民芸術村で演出ワークショップをした時の参加者であるMさんも来てくれた。 3/18(月)7時と3/20(水)2時は既に満席。別な回をお薦めします。……観に来てくれた瀬々敬久監督と元アルゴピクチャーズの細谷さんと一献。細谷さんも三十年来の知り合いだが、瀬々監督とはまた別にいろいろな昔の因縁がある。四半世紀ぶりにちゃんと話す。昔にどういうことがあったか語り始めるとたいへんなのであるが。……さて、『カウラの班長会議』で円城寺あや演ずる映画監督のモデルが如月小春さんであるという噂が巷に出回っているようだがとんでもない。如月さんがカウラに留学した事実はある。そして、それほど多くの接触があったわけでもない私でさえ思い起こすことのできる、いろいろな局面でいきいきと行動されていた彼女の、高校時代のカウラでの姿、それを私が勝手に幻視することはあるだろう。七十年代にカウラを訪れた少女がいた、その事実がこの劇を造る時のイメージのどこかにあるとしても、それは作者である私が、本当に勝手に追体験しているだけのことで、設定も職業も違う役柄そのものに如月さん個人のイメージを重ねるなどということをするはずもない。日本人捕虜たちの墓地を訪ねて、高校時代の如月さんもここを訪れたはずであり、彼女は何を感じただろうと思うのも、私の自然な感じ方であるに過ぎない。刺激を受け。因縁を感じているだけである。誰かをモデルにするとか、固有のイメージを援用するとか、そうしたことは、まったくない。それをさもそうであるように吹聴する人がいたとしたら、それこそ想像力の欠如というものだ。ネット上で「主人公のモデルは如月小春さんらしい」と書き込む人がいて、迷惑しているのである。

http://rinkogun.com/Next.html
コメント (1)
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