Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

だから必ずオスプレイも落ちる

2013-08-06 | Weblog
防衛省によると、5日午後4時すぎ、米軍ヘリ2機が宜野座村松田の米軍基地キャンプ・ハンセン内で、嘉手納基地の米空軍第1航空隊所属のHH60ブラックホーク1機が古知屋岳山中に墜落、炎上。乗組員4人のうち、3人が脱出、1人が行方不明。黒煙は一時、高さ300メートルくらいまで上がっていたという。
現場の演習場は住宅地から約4キロしか離れていない。沖縄自動車道までは最短約1キロで、周辺にはJAの研修施設やゴルフ場、ダムなどがある。HH60は、湾岸戦争で使われたほか、アフガニスタン、イラクでも活動した機で、全長約17メートル、重さ約10トン。こんなものが生活の場に墜落し、炎上したらどうなるか。「いつ事故が起きてもおかしくない」基地に隣接した沖縄の危険さが改めて証明された。日米地位協定により、県警も消防隊も米軍の合意なく基地内に立ち入ることはできない。
折しも米軍がMV22オスプレイの普天間飛行場への追加配備強行が始まっている。普天間基地のゲート前では県民による抗議活動が続けられている。普天間飛行場周辺の小学校では児童が墜落に備えて避難訓練をしているが、じっさい、米軍機が沖縄で年一回のペースで落ちている。5月下旬、米軍のF15戦闘機が沖縄本島東側の海上に墜落したから、今年は二機め。とうぜん落ちると心配されているオスプレイが落ちないという確証が持てるはずがない。いったいこれのどこが「沖縄の負担軽減」か。まずは事故の原因をはっきりさせる必要がある。糸数慶子参院議員が言うように、墜落の原因究明はもとより、直ちに「墜落ヘリと同機種の飛行中止とキャンプハンセン施設内のあらゆるヘリ訓練の中止」を強く求めるべきである。
小野寺防衛相は事故について「遺憾だ」と言うだけ。日本政府は「まずいタイミングだ」とぼやくが何も力がない。在日米海兵隊は5日深夜になって、米軍岩国基地に陸揚げし、駐機しているMV22オスプレイ10機について、この日の米空軍ヘリの墜落事故を受けて「日本政府からの要望を尊重し」普天間飛行場への移動を延期すると発表。……延期は延期でしかない。普天間飛行場の辺野古移設じたいを見直す運動に繋げなければならない。

最近、各界の自分よりも若い世代と話していて、時々、まったく保守的になってしまっているというか、マスコミの大文字の宣伝にすっかり洗脳されてしまっている一部の人に会って、驚くことがある。例えば彼らは「沖縄の負担」について「国全体の利益を考えれば沖縄が犠牲になることは仕方がない」と言う。「そのぶんの補償はされているんでしょう」とまで言う。本気でそう思いこまされているのである。「TPP」についても「国際舞台のテーブルにつくためには必要」「現在の不均衡を是正するためにはやった方がいい」と言う。農家が廃業を余儀なくされてしまってもいいのかと聞いても、「仕方がない」と言う。「日本は工業だけの国でいい」とまで言う。そういう一部の人たちは、沖縄の現実も農家の暮らしも知らないのであろうが、彼らにとって「アメリカと繋がっている日本」であることが大前提であり、それが「屈従」だとしても、自然に受け止めているのである。おそろしいことだ。
そういう洗脳下にあっては、私の言うことなど、一種のトンデモ発言にしか聞こえないのかもしれない。だが、言葉は伝えられる。意識は閉じさえしなければ自ら変えることのできるものだ。諦めずにゆくしかない。
コメント (2)
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