第28回 劇作家協会新人戯曲賞 の一次審査通過作が発表されました。
今回の応募総数は182本。昨年が255作品でしたから、かなり減少しています。
コロナ禍下のダメージで、新進戯曲家の皆さんもなかなか腰を据えて新作にとりくめず、苦境にある、ということなのでしょうか。
新進のための戯曲賞じたいは、現在、複数あります。この「劇作家協会新人戯曲賞」は、今年から「公開審査」の方式がなくなる等の変化があります。戯曲集を事前に出して「最終候補作を審査前に読める」というのもこの賞が最初でしたが、今は他の幾つかの賞もネットで読める形などで追随しています。でも戯曲集をちゃんと出すのは、やはりこの賞ならではです。今年も「優秀新人戯曲集」は出ます。「劇作家協会の賞」というブライオリティーは、あると思うのですが。
さて、今年の応募作品182本のうち37本が一次審査を通過し、現在は二次審査に進んでいます。最終候補作は9月下旬〜10月上旬に発表の予定です。
《一次審査通過作 (応募戯曲到着順)》
・竹下力 『本当の語るべき言葉のために』(東京都)
・くるみざわしん『犬のペスト』(大阪府)
・升味加耀 『害悪』(神奈川県)
・鈴木アツト『ジョージ・オーウェル -沈黙の声』(東京都)
・山下由 『おもいだすまでまっていて』(東京都)
・尾崎太郎 『ポンペイ』(東京都)
・海路 『殻』(埼玉県)
・川津羊太郎『妄膜/剥離』(熊本県)
・伊豆野眸 『縷々としてなお -F・ヴェーデキント氏との邂逅あるいは僅少の離別』(愛媛県)
・藤原達郎 『パルクール』(福岡県)
・山田淳也 『ながれて』(兵庫県)
・春陽漁介 『嫌い』(東京都)
・はぎわら水雨子『パヘ』(東京都)
・関戸哲也 『蒼ノ空』(愛知県)
・村松みさき『ミルキーウェイ』(千葉県)
・斜田章大 『残火』(愛知県)
・ビト 『赤頭巾ちゃん』(奈良県)
・Azuki 『朝ぼらけ』(東京都)
・下野佑樹 『SANC・SANC・SANC』(大阪府)
・小野毅 『ついながれる』 兵庫県)
・太田衣緒 『ネットスーパーの女』(東京都)
・田中浩之 『ガンダーラ、愛の国』(京都府)
・八木橋努 『僕らの城』(東京都)
・ナガイヒデミ『貝の殻』(京都府)
・恵南牧 『永く、ゆっくり、もっと遠くへ』(広島県)
・山田めい 『本当に困りません、って僕が言われてきたとしたら、それは、はかりかねます』(広島県)
・西田悠哉・永淵大河『生電波』(京都府)
・野花紅葉 『危ういながらあなたと、』(東京都)
・日下渚 『漣 -さざなみ』(大分県)
・桒原秀一 『海と夢と小さな秘密』(東京都)
・伊織 『百万分の一』(東京都)
・仁科久美 『わたしのそばの、ゆれる木馬』(広島県)
・新田澄海 『今日、明日も私たちは生きています』(新潟県)
・武内紀子 『花として』(東京都)
・前原豊子 『そして惑星は森へかえる』(岡山県)
・川村智基 『対岸は、火事。』(奈良県)
・野村由美 『この橋で、いつか』(宮崎県)
《一次審査員》
岡部尚子 小里 清 鹿目由紀 刈馬カオス 工藤千夏 黒川陽子 齋藤雅文 佐藤剛史 角ひろみ 高橋 恵 高山さなえ 竹田モモコ 田辺 剛 永山智行 平塚直隆 ピンク地底人3号 福山啓子 南出謙吾
**高橋恵氏、高山さなえ氏の「高」は、正しくは「はしごだか」です