Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

世界と私たちの場所

2013-08-28 | Weblog
陸上自衛隊トップの君塚陸上幕僚長は26日の退任記者会見で「(国防軍か自衛隊かという)名前は国民の議論や政治にゆだねるとして、現実的に対応しなければならない任務をもらった時に、制度上動けるようにしてもらわないといけない」と発言。彼の言う「現実的」つまり文民統制による判断を待たずに対応できる法整備を求めた。呆れるしかない。現役の制服組が公式の発言で法整備を求めることを容認する国になってきたのだ。
国連のパン・ギムン事務総長はソウルで、「歴史認識の問題や政治的な理由のために緊張関係が続いていることを遺憾に思う」「日本の政治指導者らは、深く自らを省みる必要がある」と発言。菅官房長官ら日本政府関係者は「中立的な立場を取るべき事務総長が、一方の立場を代弁するような発言をするのは違和感がある。発言の影響は大きく、国際社会に対し、日本に不利な印象を与えかねない」「わが国の立場を認識した上でのものかどうか非常に疑問に感じている」と反発。国連事務総長の発言の以前にどれだけの反応があったか見ていないのか。これだけ反発を招く失言暴言を続けておいて、現状でこの程度の反応ですんでいることをこそ、幸運に思うべきだろう。もちろんこの国にとってはこの周囲の「甘さ」は何のプラスにもならない。処置を決める前に、いいように転がされているだけだ。

報道によれば、米海兵隊のMV22オスプレイ1機が現地時間26日午後3時半すぎ(日本時間27日午前7時半すぎ)、米ネバダ州で訓練中に基地外に着陸しようとして失敗。乗員4人は歩いて脱出。事故機は普天間飛行場所属のオスプレイと同型。沖縄に移される前の岩国に残った一機はまさかの(またかの)部品待ちで待機。こんな欠陥品をなぜ受け入れなければならないのか。自衛隊の導入まで考えているという愚。オスプレイによる離島防衛を言う者たちも相変わらずだが、そもそも、たいして積載量が向上しているわけでもない純然たるただの輸送機だ。機能をちゃんと調べたことがあるのか。

シリアが化学兵器を使ったかどうか。ほんとうにわかるのか。推定ではないのか。イスラエルによる謀略説もある。何より、アメリカが化学兵器の使用を責めるなら、原爆の使用についてとことん反省し謝罪しろと言いたい。今すぐ救わなければならない命を救うことと、無用な殺戮を混同してはならない。子どもたちの死を利用するな。子どもたちを救いたいだけならいくらでも他に方法はあるはずだ。

映画『標的の村』公開のタイミングに、沖縄・高江の「ヘリパットいらない住民の会」安次嶺現達さん・伊佐真次さんの来京を提案し、こちらも自分の現場があるので一日しかご一緒できなかったが、お二人はさまざまなスケジュールをこなし、高江の現状を広くアピールすることはできたと思う。しかし、「住民の会」の中心のお二人を東京に呼んだことが、現場の人数を減らすことになってしまった。沖縄の盆休み時期で工事を手控えていた反動のように、沖縄防衛局が先週末から連夜、大型作業車で襲いかかってきており、それへの対応で二十四時間態勢を敷いている高江の現状を考えると、悔しく、申し訳なく思う。ただ、今回、お二人の来京に合わせて東京で集まった人たちもいて、この機にいくらかは新たに進められた貴重な話もあり、とにかくこれからの動きのため有効になるよう、今後に活かしたいし、引き続き、できることをしていこうと思う。

照明の吊り込みも完了、劇団のスタジオがこれで完璧に「劇場」になった。あと二日で『屋根裏』初日。悔いのないようにぎりぎりまで粘りたい。
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