Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

雨の中の15万人

2012-07-07 | Weblog
毎週金曜日に行われている永田町・首相官邸前での「反原発・脱原発」「原発再稼働への抗議」をアピールする行動に初参加。関電大飯原発3号機再稼働を「既成事実」とさせないために、15万人(警視庁は2万1千人)が集まった。私は「総理官邸前」の表示のある交叉点その場所にいたので、じっさいにどのくらいの人が集まっているか、人数はよくわからなかった。どんよりした天候だったが、6時頃からぱらぱらと降り始めた。7時半近くからは本降りになっていった。先週の20万人よりも少ない人手ではあったわけだが、「雨の中の15万人」には、価値がある。日刊ゲンダイの山田さんの報告によると、「警察の本領むき出し。ほとんどの参加者は官邸前に近づくこともてきず、先週のように官邸前道路を開放することもない。遠巻きに各個が抗議の声を挙げるだけ。雨にも関わらず先週並みの参加人数。しかし、規制規制で各個撃破され、不完全燃焼。主催者が解散指示だしても警官隊に封鎖された抗議の市民は動かず、封鎖を突破の動き。封じ込めておいていらつかせ、跳ね上がりを待ち、逮捕。官邸前抗議を終焉させるやり口」とのこと。それで結果として7時半くらいになって、車道から広がる人たちの大きな動きがあったわけだ、地下鉄国会議事堂駅は4番出口だけが開けられ、多くの人が足止めを食っていたとも聞く。山田さんは「外に出ると、横断歩道は一歩通行で渡れない。警察の指示通りに歩いていくと官邸前からどんどん遠くなる。官邸に近づけさせないように迂回路を強要される。初めて抗議に来た人は延々と迂回路を歩かされるばかり。嫌がらせとしかいいようがない。先週の解放区を見たエライさんたちが、現場の警官を𠮟り付けたんだろうな」とのことだが、じっさい警官たちは、ある意味「先頭」にいる私たちにも「ここから先はいけません」とポールを立てて足止めをしており、一方通行を強調して動きにくくする作戦、「あちらに渡って行きたければ逆方向から一回りして下さい」と理不尽なことを言う。……いきなり田中康夫議員がフーセンを配っているところに会ったり、坂本龍一教授の参加に湧いたりもしたが、かなりいろいろな人達、カメラマン、報道関係者、言論人、反原発支援関係者がいた。福島から来た女性グループのすぐそばにいて四人分をフォローして傘を持ってあげたりしたが、福島から来た人達のアピールには説得力があった。福島瑞穂ら議員たちには若干冷ややかな態度の人々が多かったと思う。いろいろな人に会ったけれども、詳細は書かない。逆に、未知の人からも挨拶され、なんだか思ったより自分は面が割れていたのだなあと驚く。警察の防衛線が崩れてからは動き、去年から反原発デモに多く出ていて様子を聞かせてくれていた小熊英二さんにも会って、いろいろ話す。確かに、多くの人達がここに集まることを「楽しむ」くらいにならないと、この運動は続かないだろう。防衛戦を崩すことにはある種の達成感があるはずだが、それ自体を目的にすると今後はあまりよい結果が得られまい。皆、冷静に、しなやかにを、保ってほしい。……先週は「大きな音がしていた」というひどい反応だった野田首相も「抗議の声と向き合っているか」という記者の質問に無言で頷き、「多くの声、さまざまな声が届いております」とのことだったが、この人、自民党がこの日の総務会で挙げた「他国への武力攻撃を実力で阻止できる集団的自衛権について、憲法改正によらずに一部行使を可能にする国家安全保障基本法案」に、迎合しかねない。原発の「軍事利用の可能性」を認めてしまった人だからな。……人々の空気から、「反原発」は「反戦」と繋がっているという、当たり前のことを思った日だった。……昼間にはニコンサロンでの安世鴻(アン・セホン)さんの写真展『重重~中国に残された朝鮮人元日本軍「慰安婦」の女性たち』にも行った。こんな狭いところで所持品検査などやらんですむようになってほしいものだ。
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