もう、既に何回もご紹介した。
しかし今年もこの季節がやってきた。
京菜である。
我が家にとっては、これを食って初めて春が訪れを告げる。
調理は簡単である。
大量の京菜(一束)を洗ってザクザク切って、豚肉とともに割り下で鍋で煮る。
生煮えのところをバリバリ喰う。
春の精気をもろに喰らっているかのようだ。
これも何回も申し上げたが、この料理はサントリー・ローヤルの広告に「すき焼き」として掲載されていたものである。
昔は広告・宣伝でも乙なものがあったものである。
ありありと京菜の煮ゆる益子鍋 素閑
先のこと思ふも疎し京菜煮る 素閑
井の水をざぶりと洗う京菜かな 素閑
新たなる季節を喰えり京菜鍋 素閑
三日月に京菜の映ゆる今日の宵 素閑
京菜切る二寸のまな板あふれけり 素閑
初京菜青くすぐれて貴しや 素閑
初京菜雨に小雪の混じりたる 素閑
煮もうせど生にて喰えり京菜かな 素閑
妻を見て破顔一笑京菜鍋 素閑
青きこと命にもゆる京菜かな 素閑
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