エッセイ教室のリーダーである美知子さんは、エッセイの腕もさることながら、優れたエンターテイナーでもある。去年の忘年会では「50音順で表す、嫌われるオヤジの特徴」などというゲームを提案し、大いに盛り上げてくれた。
「今日はね、クイズを持ってきたの。偉人の言葉の穴埋めよ」
「偉人?」
まずは、ドイツの文豪ゲーテから。
「涙とともに( )を食べたものでなければ、人生の味はわからない。さて、何を食べたのでしょう」
「うーん」
その日、エッセイ教室のメンバーは4人いたが、私はすぐにピンときた。
日本だったら「めし」となるはずだ。しかし、異国のドイツに、おにぎりや卵かけご飯があるはずもない。
「パン!」
「砂希さん、あったり~!」
「わあい♪」
「じゃあ、次いくわよ。エドワード・ヤングの言葉で、富は向こうから勝手にやってくることもあるが、( )はこちらから近づかない限り手に入らない」
悦子さんが早かった。
「宝くじ?」
「ブブー」
洋子さんも手を挙げる。
「いい男?」
「ブブー。正解は、知恵でした!」
「へー」
これはナイスな言葉である。いつの間にか賢くなっている、なんてことはあり得ない。知恵を得るには、自ら努力をしていくしかないのだ。
珍答続出だったのが、次の問題であった。
「今度はイギリスの劇作家トマス・デッカーです。女がいなかったら、男は( )のように生きていくだろう」
脳裏に浮かんだのは、母がいないときの父親の姿である。片っ端から鍋のフタを取って食べ物がないか探し、着の身着のままで過ごす。食べたら食べっぱなし。衣類はその辺に脱ぎ散らかしたまま。本能で生きている様子は、およそ文化人ではなかった。
「はいはいっ、猿!」
「ブブー」
残念、ハズレだったか。
悦子さんも続いた。
「ゴミ?」
「ブブー」
そもそも、ゴミは生きているものではないが……。
これをお読みになっている皆さまも、ぜひご一緒に考えていただきたい。
誰もが驚く正解が待っているからだ。
「答えは、神でした」
「ええーっ!」
意外や意外。誰一人として、予想していない答えであった。どこから神がやってくるというのか。
「うちの夫なんか、ゴキブリって言ったのよ」
美知子さんがカラカラと笑う。男性自らが「ゴキブリのように生きていくだろう」とは、自己申告?
もっとも、この「神」には裏があって、真意は「神のようになったつもりで傲慢にふるまう存在」ということらしい。それなら納得できるが、かなり高度な穴埋めであった。
ところで、あなたはどんな言葉をあてはめましたか?
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「今日はね、クイズを持ってきたの。偉人の言葉の穴埋めよ」
「偉人?」
まずは、ドイツの文豪ゲーテから。
「涙とともに( )を食べたものでなければ、人生の味はわからない。さて、何を食べたのでしょう」
「うーん」
その日、エッセイ教室のメンバーは4人いたが、私はすぐにピンときた。
日本だったら「めし」となるはずだ。しかし、異国のドイツに、おにぎりや卵かけご飯があるはずもない。
「パン!」
「砂希さん、あったり~!」
「わあい♪」
「じゃあ、次いくわよ。エドワード・ヤングの言葉で、富は向こうから勝手にやってくることもあるが、( )はこちらから近づかない限り手に入らない」
悦子さんが早かった。
「宝くじ?」
「ブブー」
洋子さんも手を挙げる。
「いい男?」
「ブブー。正解は、知恵でした!」
「へー」
これはナイスな言葉である。いつの間にか賢くなっている、なんてことはあり得ない。知恵を得るには、自ら努力をしていくしかないのだ。
珍答続出だったのが、次の問題であった。
「今度はイギリスの劇作家トマス・デッカーです。女がいなかったら、男は( )のように生きていくだろう」
脳裏に浮かんだのは、母がいないときの父親の姿である。片っ端から鍋のフタを取って食べ物がないか探し、着の身着のままで過ごす。食べたら食べっぱなし。衣類はその辺に脱ぎ散らかしたまま。本能で生きている様子は、およそ文化人ではなかった。
「はいはいっ、猿!」
「ブブー」
残念、ハズレだったか。
悦子さんも続いた。
「ゴミ?」
「ブブー」
そもそも、ゴミは生きているものではないが……。
これをお読みになっている皆さまも、ぜひご一緒に考えていただきたい。
誰もが驚く正解が待っているからだ。
「答えは、神でした」
「ええーっ!」
意外や意外。誰一人として、予想していない答えであった。どこから神がやってくるというのか。
「うちの夫なんか、ゴキブリって言ったのよ」
美知子さんがカラカラと笑う。男性自らが「ゴキブリのように生きていくだろう」とは、自己申告?
もっとも、この「神」には裏があって、真意は「神のようになったつもりで傲慢にふるまう存在」ということらしい。それなら納得できるが、かなり高度な穴埋めであった。
ところで、あなたはどんな言葉をあてはめましたか?
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)