やっと2017年のお勤めが終わった。
「えーと、29日はカーテンを洗って窓ふきして、30日は蛍光灯の掃除とすす払い、31日は換気扇とガスレンジでいいか」
普通に考えると、年末の3日間で1年分の汚れを落とすのは無茶だ。しかし、やらないよりは、中途半端でもやったほうがいい。私は、結構キレイ好きなのである。残念ながら、誰からも「几帳面だ」とか「整理整頓ができる」と言われたことはないが。
掃除をしていると、困るのが昼食である。子どもが幼いうちは、掃除を中断してせっせと作り、ひと休みしてから続きをやっていたが、これは大変効率が悪い。作業中は、料理のことなど考えない方がよいだろう。
29日はスーパーで弁当を買ってきた。30日は、作業前に牛丼の具を作り、休憩がてら、気軽に食べられる工夫をした。31日はキッチンを掃除するのだから、朝のうちに、電子レンジで温められるものを作っておこうと決めた。でも、何にしよう?
「ねえ、パパ」
「なに」
「お昼は何が食べたい?」
メニューを考えるのが面倒だったので、夫に振ってみた。てっきり、焼肉やら、ステーキやらを予想していたら違っていた。
「ハンバーグがいい」
「え? ハンバーグ?」
ピンときた。29日に弁当を買ったとき、ハンバーグ弁当を娘に取られたのだ。そのリベンジかと思うと、プッと噴き出しそうになる。
「おにぎりの具は何にしよう。1個はかつお昆布でいいよね」
「うん」
「もう1個は?」
「いつもミキが食べてる、混ぜ込みわかめってヤツがいい」
「あそ……」
今年は毎日のように娘に弁当を作った。歯に海苔がつかぬよう、白米に混ぜご飯の素を合わせたおにぎりを持たせていたのだが、密かに夫は「どんな味がするんだろう」と狙っていたらしい。聞いてみないとわからないものだ。
リクエストに応えて、鮭の混ぜ込みわかめでおにぎりを作る。
ハンバーグとサラダに、切り干し大根の煮物も添えて、大掃除ランチのでき上がり。
掃除に専念できたせいか、新しいアイデアが浮かんできた。
換気扇のプロペラが大きすぎて、バケツに入りきらないのがこれまでの悩みだった。上半分を洗ったら、ひっくり返して、下半分を洗うという具合で、一度にできたらいいのにと思っていた。
「バケツじゃなくて、大鍋にしてみよう。中にレジ袋を二重にして入れれば、汚れる心配ないし」
これが大ヒット。大鍋はプロペラよりも大きく、75度の湯にドボーンと沈めることができた。
「おっと、外国製の歯ブラシあったよね。硬くて大きいから、掃除にピッタリなんじゃない?」
湯でふやけた油汚れを、頑丈な歯ブラシでゴシゴシこすった。いやあ、落ちる落ちる。こすった先から、油が茶色の液体になって流れていく。気持ちいいなぁ。掃除はこうでなくっちゃ。
紅白を見ながら、大掃除を振り返ってみた。
今年は、やけに早く終わったような気がするのだ。毎年、日没後まで汚れと戦っていたのに、3日間とも3時4時で上がれたのはなぜか。昼食の時間を短縮できたことはもちろんだが、ものを散らかしたり、埃をためたりしなくなったせいではないか。片づけの優先順位は、間違いなく上がっている。
もしかして、ワタシ、ちょっとずつ几帳面になってる?
2018年は、「笹木さんてキレイ好きね」と言われることを目標にしちゃおうかしら。
本年も、お読みいただきありがとうございました。
どうぞ、よいお年をお迎えください。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「えーと、29日はカーテンを洗って窓ふきして、30日は蛍光灯の掃除とすす払い、31日は換気扇とガスレンジでいいか」
普通に考えると、年末の3日間で1年分の汚れを落とすのは無茶だ。しかし、やらないよりは、中途半端でもやったほうがいい。私は、結構キレイ好きなのである。残念ながら、誰からも「几帳面だ」とか「整理整頓ができる」と言われたことはないが。
掃除をしていると、困るのが昼食である。子どもが幼いうちは、掃除を中断してせっせと作り、ひと休みしてから続きをやっていたが、これは大変効率が悪い。作業中は、料理のことなど考えない方がよいだろう。
29日はスーパーで弁当を買ってきた。30日は、作業前に牛丼の具を作り、休憩がてら、気軽に食べられる工夫をした。31日はキッチンを掃除するのだから、朝のうちに、電子レンジで温められるものを作っておこうと決めた。でも、何にしよう?
「ねえ、パパ」
「なに」
「お昼は何が食べたい?」
メニューを考えるのが面倒だったので、夫に振ってみた。てっきり、焼肉やら、ステーキやらを予想していたら違っていた。
「ハンバーグがいい」
「え? ハンバーグ?」
ピンときた。29日に弁当を買ったとき、ハンバーグ弁当を娘に取られたのだ。そのリベンジかと思うと、プッと噴き出しそうになる。
「おにぎりの具は何にしよう。1個はかつお昆布でいいよね」
「うん」
「もう1個は?」
「いつもミキが食べてる、混ぜ込みわかめってヤツがいい」
「あそ……」
今年は毎日のように娘に弁当を作った。歯に海苔がつかぬよう、白米に混ぜご飯の素を合わせたおにぎりを持たせていたのだが、密かに夫は「どんな味がするんだろう」と狙っていたらしい。聞いてみないとわからないものだ。
リクエストに応えて、鮭の混ぜ込みわかめでおにぎりを作る。
ハンバーグとサラダに、切り干し大根の煮物も添えて、大掃除ランチのでき上がり。
掃除に専念できたせいか、新しいアイデアが浮かんできた。
換気扇のプロペラが大きすぎて、バケツに入りきらないのがこれまでの悩みだった。上半分を洗ったら、ひっくり返して、下半分を洗うという具合で、一度にできたらいいのにと思っていた。
「バケツじゃなくて、大鍋にしてみよう。中にレジ袋を二重にして入れれば、汚れる心配ないし」
これが大ヒット。大鍋はプロペラよりも大きく、75度の湯にドボーンと沈めることができた。
「おっと、外国製の歯ブラシあったよね。硬くて大きいから、掃除にピッタリなんじゃない?」
湯でふやけた油汚れを、頑丈な歯ブラシでゴシゴシこすった。いやあ、落ちる落ちる。こすった先から、油が茶色の液体になって流れていく。気持ちいいなぁ。掃除はこうでなくっちゃ。
紅白を見ながら、大掃除を振り返ってみた。
今年は、やけに早く終わったような気がするのだ。毎年、日没後まで汚れと戦っていたのに、3日間とも3時4時で上がれたのはなぜか。昼食の時間を短縮できたことはもちろんだが、ものを散らかしたり、埃をためたりしなくなったせいではないか。片づけの優先順位は、間違いなく上がっている。
もしかして、ワタシ、ちょっとずつ几帳面になってる?
2018年は、「笹木さんてキレイ好きね」と言われることを目標にしちゃおうかしら。
本年も、お読みいただきありがとうございました。
どうぞ、よいお年をお迎えください。
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)