これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

お初です 新白河駅

2024年10月06日 06時30分56秒 | エッセイ
 那須に住む母が右手の手術をした。
 幸い3日で退院したのだが、利き手が不自由になり、完治するまで家事や炊事に支障が出てしまう。お手伝いのため、食料を持って両親の家に行った。



「お父さんったら、アタシが留守の間に、一つも薬を飲まなかったのよ」
 母はお怒りモードである。
 それもそのはず、入院中、一人残された父が部屋を散らかし、夜更かし等の不規則な生活をしていたのだから。父の自己管理能力は格段に落ちたと思う。
 でも、イライラしたり、無理して動いたりすると、ゆっくり過ごしてほしいはずの母が休めない。雑炊、にゅうめん等のインスタント食品や、肉じゃがやロールキャベツ等のレトルト食品を段ボール2個ほど送り、母が家事から解放されるようにした。母は「便利なものがあるね」と喜んでくれた。
 両親の家に行ったその日、帰りの新幹線の乗り継ぎが悪かったため、ためしに新白河駅まで行ってみた。
 ここはもう福島だ。



 駅構内にはなぜかダルマが飾ってある。どうやらダルマの産地らしいとわかり、名物とおぼしきダルマ最中なるみやげを買った。



 外はパリパリ、餡はしっとり、餡と一緒の牛皮はもっちりで、かなりクォリティが高い。
「おいし~」
 味は三ツ星クラスなのに、なぜか顔が怖い……。



「ひいいっ!」
 目が合うと食べにくいではないか。
 福島といえば、三万石のままどおるが浮かんでくる。



 安定の口当たりのよさで、あっという間に10個が消えた。
 新白河っていいところだな~と思ったひとときであった。
 父はそうとうボケてきたが、途中から「娘と孫が来た」ことを理解したようで、私たちの隣に座り、ニコニコしながら楽しそうであった。
 そうだ、次に新白河に行ったらダルマを買い、両親の健康祈願をしようかな。
 あ、最中じゃないダルマでね。

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コメント (1)
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