私の勤める高校では、一昨日、中間考査が終わった。
平均点はまずまず。出題のミスもなく、カンニング行為も起きずに無事終了。ホッとした。
さて、このテスト、実は作問者の人柄が映し出される鏡なのだ。
問題集をそっくりそのまま出題する先生は、面倒くさがりでぐうたら者。
50分の試験なのに、10分で終わってしまうテストを作る先生は、他人への配慮がなく適当な人。
平均点が20点台、30点台でも平気な先生は、状況判断が苦手な人。
中には、問題集をコピーして10分で終わるテストを作り、平均点が25点なんていうこともあるかもしれない?!
反面、50分では終わらないほど出題数の多い先生は、熱血でプロ意識の強い人。
試験日の一週間前に問題を作り終えてしまう先生は、几帳面で慎重な人。
複数枚の問題を、配布しやすいように綴じておく先生は、他者への思いやりのある、気の利く人。
こんなところだろうか。たちまち、テスト占いの出来上がりだ。
私の場合はどうかというと、ズボラな割に完璧主義である。基本的な性格は大雑把なのだが、特定のポイントにこだわりを見せる典型的なO型気質。たとえ、机の上はぐちゃぐちゃでも、テストの仕上がりは美しくノーミスでなければ満足しない。
フォントは明朝体を基本とするが、「次の問いにあてはまる用語を以下の語群から選び~」といった問題文はゴシック体の太字にする。語群は点線で囲まないと気が済まないし、読みやすさや体裁のよさを重視する傾向がある。
が、何度も見直しているつもりなのに、几帳面さが足りない点が災いし凡ミスをかます。
「何か質問ありますか~?」
テスト中の教室に足を運んだら、パッと手を上げた生徒がいた。
「先生、語群にキが2つあります」
ビックリして見てみると、たしかに2つある。
キ.円安 キ.円高
こういうミスは絶対にしてはいけない。教員2年目のときだったろうか、さすがに落ち込んだ。
何度も確認し、「これでどうだ!!」と臨んだ教員3年目のテストも忘れられない。
用紙を配布し、試験開始と同時に、私の自信はあっけなく吹き飛んだ。
「先生、名前を書く欄がありません!」
……問題と解答欄しか確認していなかった。く、悔しい~!!
しかし、中にはシャレにならない過ちをしでかす先生もいる。
10年近く前のことだったろうか。
試験当日の朝、若手女性の坂井はいつもと変わらぬ表情で、教務部の考査担当者に話しかけた。
「あの~、頑張ったんですけど間に合わなかったので、今日のテストはなしにしてください」
考査担当者は我が耳を疑った。
「はぁ?! テストが間に合わなかった?? できていないってことですか!?」
「はい。まだ途中までなんです。スミマセンけどそういうことで」
坂井はうっすらと微笑んだあと、もう用はないと言わんばかりにクルリと踵を返し、スタスタと去っていった。坂井にとってはその程度のことだったが、教室では生徒がテスト取り止めに激怒し、暴動を起こしそうな勢いだった。
「ふざけんなよ! 何時まで勉強したと思ってんだよ、4時だよ!!」
「テストねーのに、どうやって成績つけんだよ!」
「アイツ、頭おかしーんじゃねぇ?」
「ありえねぇー!!」
さて、テストが完成しなかった先生の性格判断は……?
人に迷惑をかけていることすら理解できない、常識のない人というしかない。
その後も、マイペース過ぎる坂井は同じ失敗を繰り返し、やがて退職……今では別の仕事をしているそうだ。
平成21年4月より教員免許更新制が実施されることになった。この制度により、教員免許は無期限から有効期限つきに変わる。
文部科学省は、不適格教員の排除を目的にしているわけではないと主張するが、そうなることは必死だろう。
真面目に頑張っている普通の教員だって、七面倒くさい正規の更新手続きを踏まないと仕事を続けられないわけだから、現場はたいそう混乱している。
これも坂井の置き土産?!
ありえねぇー!!!
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平均点はまずまず。出題のミスもなく、カンニング行為も起きずに無事終了。ホッとした。
さて、このテスト、実は作問者の人柄が映し出される鏡なのだ。
問題集をそっくりそのまま出題する先生は、面倒くさがりでぐうたら者。
50分の試験なのに、10分で終わってしまうテストを作る先生は、他人への配慮がなく適当な人。
平均点が20点台、30点台でも平気な先生は、状況判断が苦手な人。
中には、問題集をコピーして10分で終わるテストを作り、平均点が25点なんていうこともあるかもしれない?!
反面、50分では終わらないほど出題数の多い先生は、熱血でプロ意識の強い人。
試験日の一週間前に問題を作り終えてしまう先生は、几帳面で慎重な人。
複数枚の問題を、配布しやすいように綴じておく先生は、他者への思いやりのある、気の利く人。
こんなところだろうか。たちまち、テスト占いの出来上がりだ。
私の場合はどうかというと、ズボラな割に完璧主義である。基本的な性格は大雑把なのだが、特定のポイントにこだわりを見せる典型的なO型気質。たとえ、机の上はぐちゃぐちゃでも、テストの仕上がりは美しくノーミスでなければ満足しない。
フォントは明朝体を基本とするが、「次の問いにあてはまる用語を以下の語群から選び~」といった問題文はゴシック体の太字にする。語群は点線で囲まないと気が済まないし、読みやすさや体裁のよさを重視する傾向がある。
が、何度も見直しているつもりなのに、几帳面さが足りない点が災いし凡ミスをかます。
「何か質問ありますか~?」
テスト中の教室に足を運んだら、パッと手を上げた生徒がいた。
「先生、語群にキが2つあります」
ビックリして見てみると、たしかに2つある。
キ.円安 キ.円高
こういうミスは絶対にしてはいけない。教員2年目のときだったろうか、さすがに落ち込んだ。
何度も確認し、「これでどうだ!!」と臨んだ教員3年目のテストも忘れられない。
用紙を配布し、試験開始と同時に、私の自信はあっけなく吹き飛んだ。
「先生、名前を書く欄がありません!」
……問題と解答欄しか確認していなかった。く、悔しい~!!
しかし、中にはシャレにならない過ちをしでかす先生もいる。
10年近く前のことだったろうか。
試験当日の朝、若手女性の坂井はいつもと変わらぬ表情で、教務部の考査担当者に話しかけた。
「あの~、頑張ったんですけど間に合わなかったので、今日のテストはなしにしてください」
考査担当者は我が耳を疑った。
「はぁ?! テストが間に合わなかった?? できていないってことですか!?」
「はい。まだ途中までなんです。スミマセンけどそういうことで」
坂井はうっすらと微笑んだあと、もう用はないと言わんばかりにクルリと踵を返し、スタスタと去っていった。坂井にとってはその程度のことだったが、教室では生徒がテスト取り止めに激怒し、暴動を起こしそうな勢いだった。
「ふざけんなよ! 何時まで勉強したと思ってんだよ、4時だよ!!」
「テストねーのに、どうやって成績つけんだよ!」
「アイツ、頭おかしーんじゃねぇ?」
「ありえねぇー!!」
さて、テストが完成しなかった先生の性格判断は……?
人に迷惑をかけていることすら理解できない、常識のない人というしかない。
その後も、マイペース過ぎる坂井は同じ失敗を繰り返し、やがて退職……今では別の仕事をしているそうだ。
平成21年4月より教員免許更新制が実施されることになった。この制度により、教員免許は無期限から有効期限つきに変わる。
文部科学省は、不適格教員の排除を目的にしているわけではないと主張するが、そうなることは必死だろう。
真面目に頑張っている普通の教員だって、七面倒くさい正規の更新手続きを踏まないと仕事を続けられないわけだから、現場はたいそう混乱している。
これも坂井の置き土産?!
ありえねぇー!!!
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