JR田端駅の近くに、座席数20ほどの小さな映画館がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/20/fa6eeeb235fba09bf19236468b0c8e03.jpg)
シネマ・チュプキ・タバタ。
ブロ友さんのおススメは、ここで上映されている「フジコ・ヘミングの時間」だという。
昨年6月に公開された作品だからDVD化されているが、やはり劇場にはかなわない。ぜひ観たいと思った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/a1/3d59f9e1ab4aa8113d3c168639e130f0.jpg)
映画は口コミに限る。今月初めにも、知人たちが絶賛していた「ボヘミアン・ラプソディ」を楽しんできたところだ。(ボヘミアン・ラプソディの記事はこちらから)
ミニシアターだから、鑑賞前に予約を入れる。ネットでも電話でもオーケーだ。
この日の上映時間は17時から18時55分まで。仕事を早めに切り上げて、10分前には着くように職場を出発した。
「いらっしゃいませ。先ほどはお電話ありがとうございました」
スタッフの対応もよい。お手洗いを使おうとしたら、「こちらの方が広いですよ」と教えてくれるし、コーヒーをお願いしたら「席までお持ちします」である。何だか、友達の家で映画上映会をするような錯覚をしてしまった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/1a/1a7522b96f56c6fb8805b13716e46421.jpg)
落ち着く席に座り、開演を待った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/fb/380acf42e34fa98d99db855a992a4625.jpg)
フジコ・ヘミングについて、何の予習もしてこなかった。ピアニストということは知っているが、容姿も性格も生い立ちも何もわからない。でも、この映画は、予備知識ゼロでも問題ない。
初対面のフジコさん。思ったよりも年配で、波乱に満ちた人生を送ってきたらしい。でも、ネコや素敵なインテリアに囲まれ、幸せそうだ。ピアノの音色も輝いていて、拍手喝采を浴びる姿がまぶしかった。
実は、私も小学生までピアノを習っていた。毎週木曜日がピアノの日だったような気がする。練習熱心な子どもではなかったので、水曜日にちょこっと鍵盤を叩き、お稽古に臨む程度だった。当然、上達するはずもなく、バイエルの下巻レベルで終了。月謝を払ってくれた母には、とても言えない。
しかし、フジコさんは毎日4時間練習しているのだとか。超うまいのに、それでも連日4時間? 練習に対する心構えが根本から違うことに驚かされる。漫画を読みたくても、宿題を終わらせたくても、せめて1時間は練習すべきだったと反省した。
スクリーンから、フジコさんのピアノが鳴り響く。トルコ行進曲、ラ・カンパネラ、月の光、ノクターンなどなど、コンサートを見ているようだ。ドレスもきれい。何よりも、フジコさんの堂々とした立ち居振る舞いに魅了された。
ピアノの音色は、すり減った心を元通りにしてくれる。ストレスを和らげ、心のメンテナンスにもってこいだ。本当にありがたくて、もっと聴きたくなった。スクリーンが暗くなるたびに、「まさか、もう終わり?」とヒヤリとしたが、満足するまで待ってくれた。とても美しい映画だった。
ところで、練馬区立美術館では、ときどき、ユニークなピアノを使ったコンサートを開いている。1877年製スタインウェイ社のスクエアピアノだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/fa/07937571ec647d61815251f13f7b3f73.jpg)
初めて、このピアノの音色を聞いたとき、現代のものよりも、やわらかくて優しい音という印象を受けた。
フジコさんが弾いてくれたら、どんな音がするのだろう。
勝手に、共演してくれることを夢見ている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/18/b2b19eb2db2595e3407c99e2498c999f.png)
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
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昨年6月に公開された作品だからDVD化されているが、やはり劇場にはかなわない。ぜひ観たいと思った。
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映画は口コミに限る。今月初めにも、知人たちが絶賛していた「ボヘミアン・ラプソディ」を楽しんできたところだ。(ボヘミアン・ラプソディの記事はこちらから)
ミニシアターだから、鑑賞前に予約を入れる。ネットでも電話でもオーケーだ。
この日の上映時間は17時から18時55分まで。仕事を早めに切り上げて、10分前には着くように職場を出発した。
「いらっしゃいませ。先ほどはお電話ありがとうございました」
スタッフの対応もよい。お手洗いを使おうとしたら、「こちらの方が広いですよ」と教えてくれるし、コーヒーをお願いしたら「席までお持ちします」である。何だか、友達の家で映画上映会をするような錯覚をしてしまった。
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落ち着く席に座り、開演を待った。
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フジコ・ヘミングについて、何の予習もしてこなかった。ピアニストということは知っているが、容姿も性格も生い立ちも何もわからない。でも、この映画は、予備知識ゼロでも問題ない。
初対面のフジコさん。思ったよりも年配で、波乱に満ちた人生を送ってきたらしい。でも、ネコや素敵なインテリアに囲まれ、幸せそうだ。ピアノの音色も輝いていて、拍手喝采を浴びる姿がまぶしかった。
実は、私も小学生までピアノを習っていた。毎週木曜日がピアノの日だったような気がする。練習熱心な子どもではなかったので、水曜日にちょこっと鍵盤を叩き、お稽古に臨む程度だった。当然、上達するはずもなく、バイエルの下巻レベルで終了。月謝を払ってくれた母には、とても言えない。
しかし、フジコさんは毎日4時間練習しているのだとか。超うまいのに、それでも連日4時間? 練習に対する心構えが根本から違うことに驚かされる。漫画を読みたくても、宿題を終わらせたくても、せめて1時間は練習すべきだったと反省した。
スクリーンから、フジコさんのピアノが鳴り響く。トルコ行進曲、ラ・カンパネラ、月の光、ノクターンなどなど、コンサートを見ているようだ。ドレスもきれい。何よりも、フジコさんの堂々とした立ち居振る舞いに魅了された。
ピアノの音色は、すり減った心を元通りにしてくれる。ストレスを和らげ、心のメンテナンスにもってこいだ。本当にありがたくて、もっと聴きたくなった。スクリーンが暗くなるたびに、「まさか、もう終わり?」とヒヤリとしたが、満足するまで待ってくれた。とても美しい映画だった。
ところで、練馬区立美術館では、ときどき、ユニークなピアノを使ったコンサートを開いている。1877年製スタインウェイ社のスクエアピアノだ。
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初めて、このピアノの音色を聞いたとき、現代のものよりも、やわらかくて優しい音という印象を受けた。
フジコさんが弾いてくれたら、どんな音がするのだろう。
勝手に、共演してくれることを夢見ている。
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