眼鏡を作らねばと思ったものの、実際に眼鏡屋に行くにはかなり抵抗がありました。
何せ自分が眼鏡をかけるなんて想像した事もなかったので。
私の両親は共に目が良い方で、50代を過ぎてから老眼鏡を作りました。
夫は眼鏡歴が長く、実家でも全員眼鏡愛用という眼鏡に関してはすこぶる敷居が低い環境で育っています。
「老眼かもしれないから、眼鏡作ろうと思う。」と夕方相談すると、
「ふーーん、じゃ、眼鏡屋行こう。」と翌朝には即行動。
自分で行っておきながら、心の準備が出来ていない私は、
「エーーッ、だって、老眼鏡だよ~。そうはいってもまだ早いんじゃないかなぁ。
眼鏡屋行っても必要ないかもしれないよ~。」とあーだこーだとぐずり続け、
「あのさぁ、とにかく調べてみて必要ないならそのまま帰ってくりゃいいじゃん。」
とうるさそうに言われてるうちに眼鏡屋に到着。
確かに眼鏡屋さんは夫が勧めるとおり感じの良いお店でした。
眼鏡がはじめてだというと、
「扱いにまだ慣れてないと思うので、フレームがないタイプより、
縁があった方が良いですよ。」とのこと。
本当は今風のフレーム無しで小さい方がかけてる感じがしなくて良いと思ったけど、
確かに老眼鏡は付けたりはずしたりするので素直に従う事にしました。
それにしてもどういうのかが似合うのか全然見当も付かないので、
次々かけてみたのですが、夫に見せるたび、
「ぶふふっ」と笑われる。夫がこれにしたら?と言うのをかけて見せても
「ぶっ・ふ・ふ・ふ・ふ・ふ・ふ」と笑われる始末。
くそーーっ、完全におちょくられている。
日頃の妻への堆積した鬱憤をこんなところで晴らすとは
3つぐらいに絞ったのですが、結局小さい物は手元を見た時みえる範囲が狭まり、
フレームが視界にはいるとうるさいよ、と言われてしまいました。
迷ってると、「鼻の方にずらせば良いんだけどね。」と言われ、想像するに
それって、針仕事をするおばあさんそのものじゃないか‥と思い却下。
その後、女性の店員さんにも相談して1つに絞ったのですが、
なぜみなさん「眼鏡ははじめてなんです。」って言うと嬉しそうにするのでしょうか?
(眼鏡店の店員さんは皆さん眼鏡かけてました。)
まるで「ようこそこちらの世界へ。」って感じでにっこりほほえまれてるような気がします。
私の考えすぎですかね‥?
あと、3つ選んだ次点で、夫と店員さんとで
「ま、これが無難だから1番目、これが2番、こっちが遊びで3番て感じかな?」
「ですよね。」みたいな、不思議な会話が自然になされていました。
夫に聞くと、「そのうち幾つかつくんなきゃならなくなるから。」と当然のように
言うのですが、眼鏡ってみんなそんなモンなの?
私は一つで十分、いや一つだって本音を言えば欲しくないのに‥
聞きたい事は全部しっかり聞いてこい(うるさいから)という夫の助言通り、
刺繍をするから細かい物を見ないといけない事、
拡大鏡を使っているけどどうするのか、眼鏡をかけると老眼は進むのか‥等々
ドシロウトの質問にも検査の方はしっかり答えて下さいました。
結果からすると裸眼で0.8-1.0(自分が思っていたよりかなり悪くてショック。)
乱視も少しあるけど矯正するほどのことはないこと、やはり老眼なのだが、
最初だから低めの矯正で行きましょう。との事でした。
もちろん、「あの~、だったら眼鏡をかけないという選択肢はないのでしょうか?」
と、ここまで来てサイテーな質問をぶちかましてきましたが、店員さんには
「細かい物を見る必要があるのなら、やはり作った方が良いし、
その方が目の疲れ方が違います。眼鏡をかけてもかけなくても、
加齢と共に、老眼は進みますよ。」と、優しく諭されてしまいました。
確かに、矯正したレンズをかけた時ははっきりくっきり小さい物が
手元でみえてしまったのです。もう自分に嘘はつけないな‥って感じです。
来週、受け取りに行ってきます。