しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「目は嘘をつく」 ジェイン・スタントン・ヒッチコック  

2008年04月17日 | 読書
騙し絵画家のフェイス・クロウェルのもとに、大富豪の老婦人フランシス・グリフィンが突然訪ねて来る。
フランシスの亡夫ホールト・グリフィンはニューヨークの古い富豪の出身で、美術品コレクターで<グリフィン・コレクション>は最高のコレクションのひとつだった。
フランシスは娘のデビュー・パーティのために建てた舞踏室に絵を描いて欲しいと依頼する。
フェイスの親友、古美術商のハリー・ピットは話しを聞き、是非仕事を受けることを勧める。
そして、フランシスの娘のカッサンドラは15年前に自宅の寝室で未知の侵入者に刺殺されたことを話す。
フランシス・グリフィンの屋敷<ザ・ヘイブン>で仕事を始めたフェイスはフランシスの行動に理解を越えるものを感じ戸惑う。
それと同時に、解決されていない殺人事件の犯人は身内のものではないかと疑い始める。


始まりはどんな展開になるのかと面白さを感じたのだが、なかなか盛り上がっていかないもどかしさ。
一人称で書かれているからか、グリフィン家の3人の人物像が薄い。
殺人事件の謎解きももっと複雑なことがあるのかと思ったがそうでもなかった。
主人公のフェイスの余りにも警戒心のない性格にも少々疑問を感じてしまい、あまり感情移入が出来なかった。
ラストもフェイスは驚かされたようだが、予想がついた。
それだけ自分が捻くれているのかも知れない。
心理サスペンスなのか、ちょっと中途半端な物語だった気がする。

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