しましましっぽ

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「監視ごっこ」  アンデシュ・デ・ラ・モッツ 

2017年12月28日 | 読書
「監視ごっこ」  アンデシュ・デ・ラ・モッツ   ハヤカワ・ミステリ文庫   
 [geim]        真崎義博・訳

スウェーデン、ストックホルム。
31歳のヘンリク・ペテルソン(HP)は電車の中で小さくてスマートな携帯電話を拾う。
失業中のヘンリクはその携帯が売れるか使うか、機能を調べようとする。
すると突然画面に「ゲームに参加しますか?」の文字とその下に「YES」と「NO」のアイコンが表れる。
「NO」をクリックするが、何度もその文字が表れる。
やがて「ゲームに参加しますか、ヘンリク・ペテルソン?」と表れ、誰かの悪戯だと疑う。
第一容疑者は、学生時代からの古い友人のマンガで、テクノロジー関係に詳しく、コンピューター・ショップを経営している。
HPは少しだけこの遊びに付き合ってやろうと「YES」をクリックする。
画面は、このゲームのルールを伝えて来る。
それは示された課題に従い、成功すれば報酬が与えられと言うものだった。
始めのトライアルゲームは、次の駅で乗り込んで来る男の傘を奪うことだった。
その様子を撮影出来るように、携帯のカメラを服に装着する指示も出される。
始めの課題に成功したHPは、段々ゲームにのめり込む。
やがて課題は犯罪の域に入って行く。

HPの姉のレベッカ・ノルメンは警官で、身辺警護班に所属していた。
やがて、HPの課題とレベッカの仕事が交差する。








何だか凄い物語。
HPとレベッカの話が交互に書かれている。
ページの切れ目だと、どちらの話かと戸惑う事をあったけど。
2人とも色々あって、でも最後は‟良かったね“と思ったのに。
ラストの3行で「えっ!?」となり、このラストが冒頭につながるのだろうか。
マンガがイスラム教に改宗している設定は、今はあまり相応しくないかも。
別にイスラム教にしなくてもいいのに。
それにしても、これからの時代の犯罪は、こんな風になるのだろうか。
ゲームにのめり込むのも依存症のひとつ。
報酬金とその評価がより加速させる。
その様子を、あらゆる所から監視されているのも怖い。
実際にこの[ゲーム]はどんなシステムで、誰が出資者で、誰が運営しているのかは想像でしかない。
訳の分からない世界が待っている。
もしかしたら、すでに起こっているのかも。
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