しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「吊るされた女」  キャロル・オコンネル

2013年06月28日 | 読書
「吊るされた女」  キャロル・オコンネル       創元推理文庫
 CRIME SCHOOL                  務台夏子・訳

ニューヨーク。
ソーホー署の刑事キャシー・マロリーと相棒のライカーは殺人現場に呼び出される。
アパートの1室で、娼婦のスパローが吊るされて発見されていた。
口には切り取られた金髪が詰め込まれ、周囲はハエの死骸がたくさん散乱していた。
スパローは、ライカーの情報屋だった。
現場で、マロリーはライカーがそっと何かを拾い上げて隠すのを目撃する。
それは1冊のペーパーバックだった。
マロリーはこの事件を、連続殺人事件と断定する。
里親のルイ・マーコヴィッツが目にしてメモを取った事件に酷似していると言う。
それは、20年目前にあった未解決事件だった。

マロリーシリーズ第6弾。






前作から随分時間が経っているので、もう出ないのかと思っていたマロリーシリーズ。
読んでいて少しずつ、思い出す。
『天使の帰郷』でマロリーの過去にも一段落ついたのかと思っていたのだ。
今回は過去が係る物語で、事件を追うのと同じ位マロリーの過去のエピソードが分かる物語。
スパローは、小さなキャシーだった頃の知り合いだった。
本人が自分のことを語らないので、チャールズと同じ気持ちで興味深い。
小道具で登場するペーパーバック「ピーティ保安官とウィチタ」の物語。
粗筋が少しずつ出て来るだけだが、物語の様子が分かる。
メインの事件は、少々無理がある展開のような気がする。
過去の事件を担当したラース・ゲルドルフ刑事の行動も。
謎も残したままだ。
トラウマだけの犯罪だと何があってもOKなのか。
はやりメインは、マロリーの過去だったのかも知れない。

しかし、出だしで驚かされる。
生きているが、蘇生の可能性がなければ、そのまま死なせるということらしいが。
その判断を刑事がするのだろうか。
実際、その前の生死の判断を間違えたのは、一応消防士なのだ。

今まで気が付かなかったが、マロリーはいつも高級品を身に付けている。
そんなにお金持ちなのは何故だろう。
どこかに書かれていただろうか。
今回、女優志願のステラが苦労しているのを読んで、疑問が出た。

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