しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「第三の銃弾」  スティーヴン・ハンター

2015年06月26日 | 読書
「第三の銃弾」  スティーヴン・ハンター   扶桑社ミステリー   上・下巻
The Third Bullet           公手成幸・訳

銃器やスナイパーに関した著作が多い作家アプタプトンが夜間の帰宅途中、車に轢きころされた。
警察は事故として処理したが、実際は車を使う殺人を専門にするプロのロシア人殺し屋による犯行だった。
しばらく後、被害者の妻がボブ・リー・スワガーのもとを訪れ、事件の調査を依頼する。
彼女の夫は近いうちに、ケネディ大統領暗殺の真相を暴露する本を出版する予定だったという。
ボブは調査を引き受けダラスに飛んだ。
そこで彼を待ち受けていたのは旧知のFBI特別捜査官ニック・メンフィスだった。
       <文庫本上巻裏表紙より>

ダラスでニックと会ったボブはFBIの覆面潜入捜査官に任命され、大統領暗殺現場の調査を開始した。
しばらくすると、現場周辺にアプタプトン殺害に使われたと思しき同車種の車が姿を現すが、ボブはその車をおびき出し、運転する殺し屋を射殺する。
JFK暗殺事件になぜロシア人殺し屋なのか。
ボブは捜査のため今度はモスクワへ飛んだ。
そして、捜査を進めるボブの頭の中にJFK暗殺事件とその30年後に起きた要人暗殺事件(『極大射程』)との驚くべき関連が次第に浮かび上がってくる…。
       <文庫本下巻裏表紙より>









「ゴースト・スナイパー」と平行して読んでいた。
ともにスナイパーを扱った物語。
こちらはかなり専門的で、それが真相究明に重要ではある。
ただライフルの事は馴染みがないので、頭に入ってこない事柄も。
過程を飛ばして、結論だけ頭に残る感じ。
それでも、誰が何処からケネディを撃ったのかの真相に迫る部分は楽しめる。
ケネディ大統領暗殺の謎は根深く残っているようだ。
他の説を聞いたこともある。
しかし、ケネディが死ななかったらどうなっていたかの物語にはびっくり。
そんな事になるだろうか。

後半は、謎を探るボブと平行に、実行に係った人物の手記が綴られる。
何が罠で、どうしてそうなったのか、過去と現在での事件が解き明かされる。
が、色々交差していて、少々混乱する感じもある。
そして、手記と現実が接点を迎えてエンディングへ。
かなりハードボイルで、ボブは「ヒーローは死なない」タイプ。
物語の中で、そんな小説の話しがある。
そちらは「けっして撃たれないヒーロー」で、ボブは撃たれるけれど。

スティーヴン・ハンターは「極大射程」だけ読んでいる作家。
「極大射程」がとても面白かったので、こちらは続編にあたると言う事で手に取る。
確かに、面白いストーリーなのだが、少々読むのには疲れる。
もう少し、ストレートに進んでくれたら良いのに。
「極大射程」がケネディ暗殺に似ていると思ったら、その訳が分かった。
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