しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「新参者」 東野圭吾

2010年02月13日 | 読書
「新参者」 東野圭吾   講談社

日本橋署に転任した加賀恭一郎警部補。
小伝馬町のマンションで絞殺された1人暮しの女性の捜査に、警視庁と共に参加する。
Tシャツに上着を羽織った軽装で、関係者に話を聞き、その過程で起きている問題も解決して行く。



東野さんの小説に何度か登場している加賀恭一郎警部補。
そんなカジュアルな格好をしていたかな、とちょっと不思議だったが、それにも理由があった。
昔の面影を残している下町が舞台で、その雰囲気そのままで殺人事件を取り扱っているのに、長閑な雰囲気もお感じられる。
加賀も始めて来た地、ということで、その地域を代表するような所が登場するので、それも面白い。
殺人事件の他に、登場人物が持っているいくつかの疑問が提示され、それを加賀が解明する。
1話ごとに独立した話になっていて、それが繋がってメインの殺人事件が解決されていく。
連載物だと、こういう形になるのか。

下町の人情話がいくつか登場する。
そんな中に犯人がいるのかと思うと、少々解決されるのに対して心が痛む。
殺人ではなくもっと違う調査だったらよかったのにと思った。
読み終わって、やはり殺人の理由としては少々弱く、その人物だったら殺さなかったのではと思った。

1話ずつほのぼのとして楽しめるが、やはりこの雰囲気と殺人は似合わない。
ハッピーエンドで終わって欲しい物語。
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