しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「聖女の救済」 東野圭吾

2009年04月08日 | 読書
「聖女の救済」 東野圭吾    文藝春秋

真柴綾音は夫の義孝から離婚を言い渡される。
結婚して1年以内に子どもが出来なければ別れるというのが義孝のライフプランだった。
綾音が家を出た次の日の夕方、義孝は毒物、亜ヒ酸で命を落とす。
内海薫刑事は綾音が疑うが、毒物が混入された経緯が分からない。
草薙刑事は綾音に惹かれ、他に犯人がいると義孝の人間関係を調べ始める。




面白かったような、そうでもなかったような。
読んでいる時は先を知りたくて、どんどん読み進めてしまうのだが。
読み終わって、殺人の動機に納得がいかない、というか共感出来ない。
もっと深いものがあるのかと思っていたので、肩透かし。
聖女の救済というが、自分の人生を一人の男に賭けることはないのではないかと思ってしまう。
相手は命を賭けるほどの人物なのだろうか。
失恋で命を絶つ気持ちも理解出来ないのだが。
登場人物を好きにはなれなかった。
物語の長さの割りには内容が濃くない。
湯川准教授がトリックを披露するのを引き伸ばしたからだろうか。
そのトリックは、確かに可能かも知れないが実行はかなり無理がある気がする。虚数解ね。
そんなところにも、とても無駄な1年を感じてしまう。
また映像化されるのか、しやすい物語だと思う。
内海薫刑事も、仲間うちだと愛想がなくてつっけんどんな感じだが、湯川の前だと何となく可愛らしくなる。
柴崎コウさんのイメージがありありと浮かぶ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「プードルの身代金」 パト... | トップ | 「TOKYO BLACKO... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事