しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「終決者たち」  マイクル・コナリー 

2017年08月17日 | 読書
「終決者たち」  マイクル・コナリー   講談社文庫   上・下巻
  THE CLOSERS    古沢嘉通・訳

2005年、ハリー・ボッシュは3年間の探偵家業からロス市警に復職する。
配属されたのは未解決事件班で、相棒はキズミン・ライダー。
2人は17年前に16歳で殺害されたレベッカ(ベッキー)・ヴァローレン事件に取り掛かる。
最近になり、殺害に使われた凶器から回収されたDNAが、「コールド・ヒット」したのだ。
それは現在35歳のローランド・マッキーという人物。
ただ、凶器にDNAが残っていたとしても犯人とは断定出来ない。
殺人調書を読み、当時捜査に当たった刑事などに話を聞いて行く。
その中で、当時市警察の内部から、なにか圧力が掛かっていたことが分って来る。

「ハリー・ボッシュ」シリーズ第11弾。









ボッシュがロス市警に復職して最初に取り組んだのは、17年前の事件。
未解決事件はコールド・ケースと呼ばれ、ロス市警では花形部署とあった。
日本では、閑職扱いだったような。
昔の事件でも、ひとつひとつ丁寧に話を聞き捜査して行くスタイルは同じ。
分かった事実から、推理して組み立てて行く。
ボッシュシリーズはハードボイルドと言われるが、推理する要素も多い。
今回は積極的に動いて罠を仕掛ける場面もある。
今までとは違った展開の面白さ。
ヴァローレン家のドラマがあり、物語に深みがある。
そして、天敵とも言えたアーヴィン・アーヴィングとも、また色々あり。
これで2人の関係は本当に終わりなのか、気になる。

ボッシュは未解決事件班に配属され、ロス市警に入って直ぐにパトロール警官として遭遇した老女の殺害事件が未解決と確認。
その事件も再調査したいと思い、それが短編となって書かれたとの事。
その時は一般に向けてではなかったようだが、この短篇はどこかで読めるのだろうか。
読んでみたいけど、短編集は出ていないような。



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