しましましっぽ

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「ブラックボックス」  マイクル・コナリー

2022年06月28日 | 読書
「ブラックボックス」  マイクル・コナリー  講談社文庫  上巻・下巻
  BLACK BOX                古沢嘉道・訳

ロス暴動大混乱の最中に発生し、まともに捜査ができず心に残っていたジャーナリスト殺害事件から20年。
すべての事件には解決につながる「ブラックボックス」があるという信念のもと、ロス市警未解決事件班ボッシュは再捜査を開始。
市警上層部の政治的圧力による監視をくぐり抜け、単独で事件を追いかける。
        <文庫本上巻裏カバーより>

ジャーナリスト殺人はボッシュにとって最初の未解決事件でもあった。
薬莢を最新鑑識技術で調べると、凶器の銃が他の殺人にも使用されていたことが判明。
捜査の末に発見した銃から削り取られたシリアルナンバーを復元すると、湾岸戦争当時の軍との関わりが明らかとなる。
事件は急転、不穏な展開を見せ始めた。        
        <文庫本下巻裏カバーより>

ハリー・ボッシュ シリーズ、第16弾。






20年前の未解決事件を解決する為にはかなり幸運がなければならない。
科学捜査が進んでDNAの鑑定で解決する事もあるが、これはDNAは関係ない。
変わりに糸口になったのは使われた銃。
銃弾と薬莢の記録を保存している。
この銃が幾つもの事件に使われていたから、そこから追って行く。
1つ1つ丁寧に進んで行くので、幸運だけど、「今頃分かるのか」と言う突拍子のない物ではないので納得できる。
ただそれだけ犯人が見つかる訳ではなく、そこから次の段階に進んで行く。
その過程は面白く、早く先に進みたいのだが。
ボッシュの父親としての物語も多く、自分としては少々退屈。
ボッシュとマデリンの関係はいつまでも緊張感が伴っているようだ。
ロス市警、未解決事件班の上司との関係も最悪で、事件だけに万進出来ないボッシュだった。
最後に1番の危機が訪れる。
誰も助けが現れる状況でもない。
ここでボッシュが命を落とさなかったのが、最大の幸運。


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