「指輪物語」 J.R.R.トールキン 評論社文庫
旅の仲間(上・下) 二つの塔(上・下) 王の帰還(上・下)
THE LORD OF THE RINGS 瀬田貞二・訳
追補編 瀬田貞二/田中明子・訳
3つの指輪は、空の下なるエルフの王に、
7つの指輪は、岩の館のドワーフの君に、
9つは、死すべき運命の人の子に、
1つは、暗き御座の冥王のため、
影横たわるモルドールの国に。
1つの指輪は、すべてを統べ、
1つの指輪は、すべてを見つけ、
1つの指輪は、すべてを捕らえて、
くらやみのなかにつなぎとめる。
影横たわるモルドールの国に。
中つ国の第三期。
冥王サウロンが勢力を再び伸ばそうとしていた。
鍵を握るのは、行方不明になっているすべてを統べるひとつの指輪。
その指輪がサウロンの手に渡れば、この世はサウロンのものになる。
指輪は、サウロンの支配するモルドールにある滅びの山の火口に投げ入れ、消滅させなければならない。
指輪を持っていたのは、ホビット族のビルボ・バギンズ。
ビルボは甥のフロドに指輪を譲っていた。
フロドは、仲間と共に指輪を滅ぼす旅に出る。
魔法使いのガンダルフ、人間のアラゴルン、ボロミア、エルフのレゴラス、ドワーフのギムリ、ホビットのサム、メリー、ピピン。
そして旅の仲間の後からつけていくのは、ビルボの前の指輪所持者、スメアルゴ。
映画ですっかりお馴染みになった物語。
しっかりと通して読んだのは4度目。
前回は、映画公開の前。
映画を見た時には拾い読みをしたけれど。
今回は、映画との違いをもう一度しっかり確かめながら。
色々違うけれど、映画も本も面白い。
映画の人物が、本を読んでいて頭の中で動き回るが、全然邪魔にならない。
それだけ、映画も好きだ。
登場人物も多いが、丁寧に書かれていて、とにかく面白い。
今回読んで、思ったのは、サムの存在の大きさ。
サムは庭師だけれど、妖精に憧れるロマンチストで詩人でもある。
そして意志の強さとフロドに対する献身さが際立つ。
指輪の力に誰もが支配されそうになる中、サムはあっさりとフロドに指輪を返す。
フロドの疑心暗鬼の心を、指輪のせいと、しっかり理解してあげている。
サムが居なければ、フロドの使命は達成出来なかっただろう。
物静かに、あまり自分を出さないフロド。
フロドの苦しみは、本の方がよく分かる。
だから本では、サムがテキパキと動いている分、存在感も大きく主役のような雰囲気もある。
サムの性格も好きだ。
この旅で、サムは得るものが多かった。
この旅がなければ、きっと庭師だけの人生だった気がする。
それでも、サムは幸せだったかも知れないが。
人生を全うした後、最後の指輪所持者として、海を渡って行くことも出来た。
反対にフロドは、辛いことばかり。
早くに中つ国を去らなければならなかった。
ちょっと不公平な気がしてしまう。
今回、始めてそんなことを思った。
そしてもうひとつの収穫。
今まで3回も読み、映画も観ているのに、ピピンとメリーの性格の区別が付かなかった。
今回は、ここをしっかり読み取ろうと思っていた。
最初に性格の違いを把握したら、大丈夫だった。
どうして今まで分からなかったのかと不思議に思うくらい。
いや、読み飛ばしていたのだろうな、反省。
フロドが指輪を滅ぼすクライマックスは、映画以上に緊迫感がある。
スメアルゴがいなければ、達成出来なかった使命。
指輪の影響力が、とてもよく書かれたシーン。
本はその後のことも、じっくり書かれていて面白い。
何故、フロドが船に乗ったのかも理解出来る。
本を読んだら、今度は映画を見たくなった。
1~3部まで、一気に観たい。
旅の仲間(上・下) 二つの塔(上・下) 王の帰還(上・下)
THE LORD OF THE RINGS 瀬田貞二・訳
追補編 瀬田貞二/田中明子・訳
3つの指輪は、空の下なるエルフの王に、
7つの指輪は、岩の館のドワーフの君に、
9つは、死すべき運命の人の子に、
1つは、暗き御座の冥王のため、
影横たわるモルドールの国に。
1つの指輪は、すべてを統べ、
1つの指輪は、すべてを見つけ、
1つの指輪は、すべてを捕らえて、
くらやみのなかにつなぎとめる。
影横たわるモルドールの国に。
中つ国の第三期。
冥王サウロンが勢力を再び伸ばそうとしていた。
鍵を握るのは、行方不明になっているすべてを統べるひとつの指輪。
その指輪がサウロンの手に渡れば、この世はサウロンのものになる。
指輪は、サウロンの支配するモルドールにある滅びの山の火口に投げ入れ、消滅させなければならない。
指輪を持っていたのは、ホビット族のビルボ・バギンズ。
ビルボは甥のフロドに指輪を譲っていた。
フロドは、仲間と共に指輪を滅ぼす旅に出る。
魔法使いのガンダルフ、人間のアラゴルン、ボロミア、エルフのレゴラス、ドワーフのギムリ、ホビットのサム、メリー、ピピン。
そして旅の仲間の後からつけていくのは、ビルボの前の指輪所持者、スメアルゴ。
映画ですっかりお馴染みになった物語。
しっかりと通して読んだのは4度目。
前回は、映画公開の前。
映画を見た時には拾い読みをしたけれど。
今回は、映画との違いをもう一度しっかり確かめながら。
色々違うけれど、映画も本も面白い。
映画の人物が、本を読んでいて頭の中で動き回るが、全然邪魔にならない。
それだけ、映画も好きだ。
登場人物も多いが、丁寧に書かれていて、とにかく面白い。
今回読んで、思ったのは、サムの存在の大きさ。
サムは庭師だけれど、妖精に憧れるロマンチストで詩人でもある。
そして意志の強さとフロドに対する献身さが際立つ。
指輪の力に誰もが支配されそうになる中、サムはあっさりとフロドに指輪を返す。
フロドの疑心暗鬼の心を、指輪のせいと、しっかり理解してあげている。
サムが居なければ、フロドの使命は達成出来なかっただろう。
物静かに、あまり自分を出さないフロド。
フロドの苦しみは、本の方がよく分かる。
だから本では、サムがテキパキと動いている分、存在感も大きく主役のような雰囲気もある。
サムの性格も好きだ。
この旅で、サムは得るものが多かった。
この旅がなければ、きっと庭師だけの人生だった気がする。
それでも、サムは幸せだったかも知れないが。
人生を全うした後、最後の指輪所持者として、海を渡って行くことも出来た。
反対にフロドは、辛いことばかり。
早くに中つ国を去らなければならなかった。
ちょっと不公平な気がしてしまう。
今回、始めてそんなことを思った。
そしてもうひとつの収穫。
今まで3回も読み、映画も観ているのに、ピピンとメリーの性格の区別が付かなかった。
今回は、ここをしっかり読み取ろうと思っていた。
最初に性格の違いを把握したら、大丈夫だった。
どうして今まで分からなかったのかと不思議に思うくらい。
いや、読み飛ばしていたのだろうな、反省。
フロドが指輪を滅ぼすクライマックスは、映画以上に緊迫感がある。
スメアルゴがいなければ、達成出来なかった使命。
指輪の影響力が、とてもよく書かれたシーン。
本はその後のことも、じっくり書かれていて面白い。
何故、フロドが船に乗ったのかも理解出来る。
本を読んだら、今度は映画を見たくなった。
1~3部まで、一気に観たい。
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