しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「赦されざる罪」 フェイ・ケラーマン

2008年11月18日 | 読書
「赦されざる罪」 フェイ・ケラーマン      創元推理文庫
  GRIEVOUS SIN           高橋恭美子・訳

ロサンゼルス市警フットヒル署の刑事、ピーター・デッカ―とリナに娘が生まれた。
リナは出産時の出血が止まらず手術を受ける。
その夜、同じ病院の新生児室から赤ん坊が消える。
同時に新生児室の責任看護婦のメアリー・ベルソンも姿を消す。
病院は経費削減による慢性の人手不足を抱え、その時新生児室には看護婦は居なかった。居たのはピーターの娘、シンディ。
しかし事件には気が付かなかったという。
メアリーの身辺を調べるが、誘拐や逃走の痕跡は発見されなかった。
デッカ―はリナを心配しつつ、事件解決に全力を傾ける。

ピーター・デッカ―シリーズ第6弾。



事件は聞きこみ調査や関係者の過去を探ることで、少しずつ解決に向かって行く。
あっと驚くドンデン返しなどはないが、それなりに謎を膨らませて興味深くなっている。
それよりも面白いのは、ピーター・デッカ―を取り巻く人間関係。
登場人物の気持ちも細かく書いあるが、それが自分の感情と違っていることが、何となく人を知る参考になるような。
そんなことを気にしたり、そんな事で傷付くのかと思ったりする。
様々な親子の関係が出て来るが、子どもの存在が親にとってどれだけ大きいかが、書かれている。
どんな関係でも、繋がりが大きな影響を与え合うものなのだと。

筋とは関係ないが、気になったのは赤ちゃんに砂糖水を飲ませること。
日本にはないが、アメリカなどは一般的なのだろうか。

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