しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「魔術師の夜」 キャロル・オコンネル  

2006年06月10日 | 読書
マロリー・シリーズ第5弾。
伝説のマジシャン、マックス・キャンドルの遺作「失われたイリュージョン」が、旧友オリバーによってテレビと観客の前で、演じられる。
しかし、逃れる筈のクロスボウの矢に射抜かれ、オリバーは死ぬ。
誰もがマジックの失敗と思ったが、マロリーは殺人を主張。
その後にあったマジシャンを集めたパレードで、狙撃事件が起こり、発砲したのはマロリーとみなされる。
マロリーは「失われたイリュージョン」が贈られた老マジシャン達と会ったり、マックスの従弟、チャールズが保管するマックスのイリュージョンの仕掛けを調べる。
亡き妻ルイーザを幻影として生き続けさせているマジシャン、マラカイもその一人だった。
そして、この事件にはルイーザの死の真相が絡んでいる事が分かってくる。



「アマンダの影」で登場した、マラカイが重要な役で登場。
その時、謎だったルイーザのこともよく分かる。
第二次世界大戦が絡んだこの話は、戦争が引き起こした悲劇のひとつだ。だから、もの悲しい空気が流れる。
マロリーが人間らしさをもっと外に見せるようになって来た。しかし、チャールズとの進展はなし。
でも、コフィー警部補もマロリーの味方になったり、警察の中の様子が面白い。
ライカーとの関係も相変わらすだが、ライカーもたくさん活躍するので、嬉しい。
謎解きも面白かったが、読んだ後に心に余韻を残す物語だ。

最後のマロリーが犯人を許せなかった気持ちがよく伝わってきた。
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