しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「三人目のわたし」  ティナ・セスキス

2018年09月12日 | 読書
「三人目のわたし」  ティナ・セスキス   ハヤワカ・ミステリ文庫    
 ONE STEP TOO FAR   青木千鶴・訳

エミリーはすべてを捨て家を出た。
愛する夫ベン、可愛いチャーリー、幸せいっぱいのわが家……
そして、自分の分身である双子の妹キャロラインも。
エミリーは「もう一人のわたし」としてシェアハウスで新しい人生をはじめるが、過去のある事件が彼女を苛みつづける。
なぜ、エミリーは家族を捨てたのか?
問題児であるキャロラインのせい?
しだいに明らかになる家族の闇と驚きの真実―。
注目作家の衝撃デビュー・サスペンス。
     <文庫本裏カバーより>








心理サスペンスとあり、どれほど衝撃的な事があったのか。
その点については少々期待外れ。
心理サスペンスとは言えない気がする。
「衝撃的な事」があった事には間違いがないのだけれど。
これは多少叙述トリックで、ある存在が鍵なのだろうけれど。
だから“最後にはあっと驚く”ことになるのかも知れないが。
全体的にはソフトな感じ。
サスペンスの要素よりも、恋愛小説の要素の方が多いかも。
双子の妹、キャロラインの性格があまりよく分からない。
何だか一貫したものがないような気がした。


以下、ネタバレ感想







読み始めて直ぐにちょっとした違和感が。
チャーリーって、誰?息子なの?
犬じゃないの、と。
途中で、やっぱりチャーリーは息子なのかな、と思いつつも始めの違和感が。
そして、息子が死んだのではないかと。
先に読んだ『黄昏に眠る秋』で我が子を失った喪失感を読んでいたから。
だから、ああやっぱりとなった。
ただ、事故の状況も、無理に作った感がある。
公園に行くのに、普通は手前の交差点前では下さないだろう、渡ってからだろうとか。
しかも、おろしてから目で追っていないなんて、ないだろう。
そんな理由で、現実感が薄れた。

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