「姿なき殺人」 ギリアン・リンスコット 講談社文庫
Absent Friends 加地美知子・訳
1918年12月、第一次世界大戦直後の英国。
女性が選挙権を獲得した最初の総選挙を前に、女性人権活動家のネル・ブレイは立候補を希望していた。
しかし、なかなか立候補する選挙区が見つからない。
資金の調達が不可能だというのだ。
そんな時、友人モイラが田舎のヘレフォードシアのダクスベリーを勧める。
そこは、候補者が花火の事故で死亡し、その未亡人、リュシンダ・ソラーズが替わりの候補者を探しているという。
ソラ―ズ夫人は、夫のチャールズは、対立候補のジョナス・テダーに殺されたと信じていた。
テダーの当選を絶対に阻止して欲しいと言う。
ネルは、事件の真相を調べることと、立候補を引き受ける。
そんなネルの身にも、危険が迫る。
ネル・ブレイ、シリーズ第8弾。
シリーズ8作目ということだが、これだけ読んでも楽しめる。
2人と男性との微妙な駆け引きは、続き物だという感じだが。
この時代の雰囲気がよく分かる。
戦争の傷跡はまだ生々しが、新しい時代を迎えようとしている高揚感も。
主人公のネルの前向きな気持ちが、丁寧に書かれているからだろう。
田舎の選挙と、都会の選挙は違うだろうが、そのやり方も面白い。
その選挙に不穏な事件が上手く絡み合っている。
チャールズの死の真相も、推理物としても楽しめる。
しかし、事件の真相が分かった時、そこにあったのは戦争が起こした悲劇だった。
少々軽い感じもあるが、面白かった。
Absent Friends 加地美知子・訳
1918年12月、第一次世界大戦直後の英国。
女性が選挙権を獲得した最初の総選挙を前に、女性人権活動家のネル・ブレイは立候補を希望していた。
しかし、なかなか立候補する選挙区が見つからない。
資金の調達が不可能だというのだ。
そんな時、友人モイラが田舎のヘレフォードシアのダクスベリーを勧める。
そこは、候補者が花火の事故で死亡し、その未亡人、リュシンダ・ソラーズが替わりの候補者を探しているという。
ソラ―ズ夫人は、夫のチャールズは、対立候補のジョナス・テダーに殺されたと信じていた。
テダーの当選を絶対に阻止して欲しいと言う。
ネルは、事件の真相を調べることと、立候補を引き受ける。
そんなネルの身にも、危険が迫る。
ネル・ブレイ、シリーズ第8弾。
シリーズ8作目ということだが、これだけ読んでも楽しめる。
2人と男性との微妙な駆け引きは、続き物だという感じだが。
この時代の雰囲気がよく分かる。
戦争の傷跡はまだ生々しが、新しい時代を迎えようとしている高揚感も。
主人公のネルの前向きな気持ちが、丁寧に書かれているからだろう。
田舎の選挙と、都会の選挙は違うだろうが、そのやり方も面白い。
その選挙に不穏な事件が上手く絡み合っている。
チャールズの死の真相も、推理物としても楽しめる。
しかし、事件の真相が分かった時、そこにあったのは戦争が起こした悲劇だった。
少々軽い感じもあるが、面白かった。
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