「友罪」 薬丸岳 集英社
ネットカフェ難民だった27歳の益田純一は、寮がある会社、カワケン製作所に働き口を見つける。
ジャーナリスト志望の益田は、一時しのぎのつもりだった。
同時期に、同い年の無愛想な鈴木秀人も入社して、寮では隣の部屋になる。
益田は、鈴木の尋常でないうなされ声に悩まされる。
その事を伝えると、「自分だって」と返される。
益田は鈴木を見て、中学2年の時のことを思い出していた。
それは同時に転校して来て友達になった桜井学が、イジメを苦に自殺した事だった。
益田と鈴木は、少しずつ親しくなるが、あることが切っ掛けで、鈴木が13年前に起きた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと思い始める。
それは、14歳の少年が2人の子供を殺した事件だった。
難しいテーマ。
人の命を奪ってしまって、償いなんて出来るのだろうか。
それも、何の落ち度もない子供を生贄のように殺してしまった人間を。
同じ命が奪われたとしても、山内さんの(息子の)件とは違う。
目には目を、歯には歯を、命には命を。
そう思う気持ちはある。
死にたいと願っていたのに、どうして叶えてあげなかったのだろう。
そんな風に考えてしまう自分は残酷なのか。
自分だったらと、誰かの立場になって考えるのも難しい。
きっと、そんな状態に置かれなければ自分がどう感じるかは分からないだろう。
罪に対して、どう考えるのか。
罪にも、重さの違いがある。
その原因を考慮することも大切だろうけれど。
誰もが罪は犯している。
自分が気が付かないだけ、という事もあるだろう。
自分でもコントロール出来ない感情。
益田、藤沢の鈴木に対する思いや戸惑いが丁寧に書かれている。
人と接すれば、感情は生まれる。
物語の結末は、益田の気持ちの整理が付いたことだけ。
鈴木の結末はない。
益田が、最後は寄り添ってあげようとした気持ちは、分かる気がする。
ネットカフェ難民だった27歳の益田純一は、寮がある会社、カワケン製作所に働き口を見つける。
ジャーナリスト志望の益田は、一時しのぎのつもりだった。
同時期に、同い年の無愛想な鈴木秀人も入社して、寮では隣の部屋になる。
益田は、鈴木の尋常でないうなされ声に悩まされる。
その事を伝えると、「自分だって」と返される。
益田は鈴木を見て、中学2年の時のことを思い出していた。
それは同時に転校して来て友達になった桜井学が、イジメを苦に自殺した事だった。
益田と鈴木は、少しずつ親しくなるが、あることが切っ掛けで、鈴木が13年前に起きた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと思い始める。
それは、14歳の少年が2人の子供を殺した事件だった。
難しいテーマ。
人の命を奪ってしまって、償いなんて出来るのだろうか。
それも、何の落ち度もない子供を生贄のように殺してしまった人間を。
同じ命が奪われたとしても、山内さんの(息子の)件とは違う。
目には目を、歯には歯を、命には命を。
そう思う気持ちはある。
死にたいと願っていたのに、どうして叶えてあげなかったのだろう。
そんな風に考えてしまう自分は残酷なのか。
自分だったらと、誰かの立場になって考えるのも難しい。
きっと、そんな状態に置かれなければ自分がどう感じるかは分からないだろう。
罪に対して、どう考えるのか。
罪にも、重さの違いがある。
その原因を考慮することも大切だろうけれど。
誰もが罪は犯している。
自分が気が付かないだけ、という事もあるだろう。
自分でもコントロール出来ない感情。
益田、藤沢の鈴木に対する思いや戸惑いが丁寧に書かれている。
人と接すれば、感情は生まれる。
物語の結末は、益田の気持ちの整理が付いたことだけ。
鈴木の結末はない。
益田が、最後は寄り添ってあげようとした気持ちは、分かる気がする。
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