「笑う男」 ヘニング・マンケル 創元推理文庫
Mannen Som Log 柳沢由実子・訳
正当防衛とはいえ、人を殺したことに苦しむヴァランダー。
このまま警察官を続けるか否か、長期休暇を取りデンマークの海岸で悩む彼のもとへ、友人の弁護士が訪ねてきた。
父親の死に腑に落ちない点があると言う。
しかしヴァランダーに他人に力を貸す余裕などなかった。
ついに警察を辞める決心をし、イースタに戻った彼が見たのは、自分が助力を拒み突き放した友人の死亡記事だった。他殺である。
急遽、意を翻して復職し、事件を追い始めた彼の身に、犯人の魔の手が迫る。
<文庫本1ページ目より>
刑事クルト・ヴァランダー シリーズ第4弾
前作「白い雌ライオン」で、犯人を射殺したヴァランダー。
しかし、これは仕方がなかったことだと思うが、それで精神を病んでしまっていた出だしに、まず驚いた。
アメリカの刑事ものでは、なんと簡単に犯人を撃ち殺していたことか。
自分も、そのアメリカ式に慣れていた。
人を殺したら、たとえそれが正当防衛だろうと、正常な心理状態でいられないのが、普通だと思う。
そうあって欲しい。
だから、日本では簡単に犯人を射殺したりしない。
そのヴァランダー刑事に復帰させた事件が、また自分を責めることになってしまった。
どこまでも大変な思いをしなければならないなんて。
そんなに試練を与えなくても、と思ってしまったが。
今までは、地味な捜査をじっくりと、と言う感じだったが。
立ち向かう相手が派手なだけ、今回はかなり派手な感じ。
事故や自殺に見せかけ殺されたり、爆発があったり。
邪魔な者は消せばいいと言う犯人に、敢然と立ち向かう姿がいい。
と言っても、カッコよく立ち回る訳ではないのだが。
それでも、行動派ではある。
考え、勘を働かせ、悩みを抱えながら行動するヴァランダーにエールを送りたい。
新しい登場人物、女刑事のアン=ブリット・フーグルンドも、物語に面白さを加えた。
Mannen Som Log 柳沢由実子・訳
正当防衛とはいえ、人を殺したことに苦しむヴァランダー。
このまま警察官を続けるか否か、長期休暇を取りデンマークの海岸で悩む彼のもとへ、友人の弁護士が訪ねてきた。
父親の死に腑に落ちない点があると言う。
しかしヴァランダーに他人に力を貸す余裕などなかった。
ついに警察を辞める決心をし、イースタに戻った彼が見たのは、自分が助力を拒み突き放した友人の死亡記事だった。他殺である。
急遽、意を翻して復職し、事件を追い始めた彼の身に、犯人の魔の手が迫る。
<文庫本1ページ目より>
刑事クルト・ヴァランダー シリーズ第4弾
前作「白い雌ライオン」で、犯人を射殺したヴァランダー。
しかし、これは仕方がなかったことだと思うが、それで精神を病んでしまっていた出だしに、まず驚いた。
アメリカの刑事ものでは、なんと簡単に犯人を撃ち殺していたことか。
自分も、そのアメリカ式に慣れていた。
人を殺したら、たとえそれが正当防衛だろうと、正常な心理状態でいられないのが、普通だと思う。
そうあって欲しい。
だから、日本では簡単に犯人を射殺したりしない。
そのヴァランダー刑事に復帰させた事件が、また自分を責めることになってしまった。
どこまでも大変な思いをしなければならないなんて。
そんなに試練を与えなくても、と思ってしまったが。
今までは、地味な捜査をじっくりと、と言う感じだったが。
立ち向かう相手が派手なだけ、今回はかなり派手な感じ。
事故や自殺に見せかけ殺されたり、爆発があったり。
邪魔な者は消せばいいと言う犯人に、敢然と立ち向かう姿がいい。
と言っても、カッコよく立ち回る訳ではないのだが。
それでも、行動派ではある。
考え、勘を働かせ、悩みを抱えながら行動するヴァランダーにエールを送りたい。
新しい登場人物、女刑事のアン=ブリット・フーグルンドも、物語に面白さを加えた。
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