乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

韓国~九州乗り継ぎ(2)比田勝

2013-10-20 | 釜山→対馬→壱岐
(前回のつづきです。)
 対馬・比田勝港のイミグレーションが入っている「国際ターミナル」は画像のような大変小さい建物で、パスポートに帰国のスタンプを捺された先はすぐに表とあっさりしたものでした。


 出てすぐのところにでっかい韓国語の案内板があります。「帰国」はしたものの、私は釜山は複数回遊びに行ったことがあるのに対して対馬は初めてということもあって釜山より遠いどこかの外国着いた、あるいは釜山近郊にいるという気分です。


 乗ってきた高速船は入国前・出国後の「国外」ですから小さな施設ではあってももちろん乗り場はちゃんとフェンスで隔離されています。


 国際ターミナルのすぐ隣にはやや古びたフェリーターミナルの建物があり観光案内所や土産物を売る売店などサービス施設が入っているので寄ってみました。


 観光案内所では観光パンフレットをもらうと共に「しまとく通貨」なるものを買っておきます。しまとく通貨は長崎県の離島の加盟店で通用するという離島振興用の商品券で、島外からの旅行者のみが買えるというものです。1000円券6枚綴りつまり6000円分の販売額が5000円という大盤振る舞いのうえ加盟店であれば食事や買い物はもとより宿泊にも使えるので使わない手はありません。
 ところでこのフェリーターミナルの建物でトイレを借りたところ「石鹸液の使い方」が韓国語で書かれているのでやっぱり日本なんだなあと思いました。そういえば以前台湾の知人が日本に来て連れションのあと「これどうやって使うの?」と聞いてきたのを思い出したりもします。ということは台湾や韓国にはこのタイプの石鹸液入れはないのか、むしろそもそも日本だけにしかないのかとかちょっと気になるところです。


 ついでに売店に行くと土産物の中に唐突な感じで有名メーカーのごま油の大きなボトルが目立っていました。意外なものにニーズがあるようですね。


 フェリーターミナル前にあるバス停には「九郵前」(九州郵船前の略でしょうか)とありバス停名に「港」とか「ターミナル」が入っていない点が面白く感じます。

 ここを通るバス(対馬市営バス・運行は対馬交通)は一日に循環系統の右回り・左回り各2便ずつの計4便だけなので観光には利用しにくく今回は乗りませんでした。

 さてこうやってだらだらしているうちに韓国人観光客はみんな貸切バスに乗って出発してしまいターミナルはすぐにひと気がなくなります。こちらはどうするかというと徒歩では各名所まで遠く路線バスは便数に難ありなのでレンタサイクルを使うことにしました。レンタサイクル屋さんの送迎車は船の着く時間にあわせてターミナルで待っています。


 さて自転車を借りてざっと比田勝の町を流してみたところ地味で商店の数はそう多くないものの(意外と言っては大変失礼なのですが)近年の日本の地方の町にありがちな暗さを感じませんでした。

 多くの店頭に新しい立て看板が出ていて韓国語の案内もあったりと積極的な雰囲気が感じられそれが明るさにつながっているような気がします。やはり外からの風通しのよさや刺激というのは大事なことなのでしょうね。


 町中には在日本大韓民国民団「民団」の「韓国会館」がありました。民団の事務所の設置基準がどの程度の規模の町までなのかはわかりませんがここにあるとなれば一番本国に近いもののはずです。


 港に近いところにはお土産用の鮮魚等を売るお店があり見事に韓国人観光客向けなので感心しました。海外旅行のお土産に鮮魚抱えて帰るというと妙な気がするものの釜山まで船で1時間10分なら対馬で買った魚を夕食のおかずにすることも無理なくできるわけでいよいよ近さに感心するばかりです。


 という具合に小さい町ながら韓国からの空気がアクセントになっていてなかなか悪くない雰囲気でした。
(つづきはこちらです。)

(韓国~九州乗り継ぎ話一覧)
■(1)釜山→対馬(比田勝)
■(2)比田勝(このページ)
■(3)韓国展望台
■(4)日本の離島最長路線バス(比田勝→厳原)
■(5)対馬(厳原)→壱岐(郷ノ浦)
■(6)郷ノ浦~勝本
■(7)フェリーみしま
■(8)壱岐(郷ノ浦)→唐津
■(番外)福岡・釜山・対馬の麺もの
コメント (2)
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