きかん坊のクリは最近おとなしくなった気がする。
最初のころよくやっていた威嚇用の後蹴り、横蹴りはあまりや
らなくなった。当然私に当たらない位置でやっていたのだが、
それをやるとクリの太ももを「こらっ、めっ」「パチン」と
お仕置きするから丸くなってきたのかもしれない。
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久しぶりに乗馬をしに経験浅いアメリカ人がやってくる。
馬装がまだできないのでその人の分も私がやることになった。
私が騎乗するのはきかん坊のクリで、アメリカ人が騎乗するは
じゃじゃ馬娘のアース。２頭分の馬装になるので、効率よく早
めに取りかかることにした。
・
まず鞍などの道具を、足洗い場にとなり同士に並べた。そして
クリを厩舎から出して、足の深掘りをしてプロテクターをつけ
る。ここまではいつも通りだが、その後厩舎にいるアースを
クリの隣の足洗い場に連れてきた。隣どおしになることは、よ
くあることだが私が２頭同時に馬装をすることは始めてだ。
私がクリを騎乗するものと思っているので、落ち着きがない。
・
アースの深掘りをしてプロテクターをつけた後、ふたたび隣の
クリに戻って鞍の取付を始める。腹帯の右側が終わり、左側に
回ってつけようとしたときクリが私のおしりを「ガブリ」と
噛みついたのだ。始めてみせた行為に「ダメッ」と怒って顔
をひっぱたいた。クリもおどろいて目をクルクル回した。
アースの馬装にクリがやきもちを焼いたようだ。でもこれをゆ
るしていたら繰り返すので、これでよかったのかな。
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