お盆には少し早いためか、4か月振りに尋ねたお寺は 乗ってきたタクシーがUターンをして去った後は 夏雲の下 静まり返って蝉しぐれと私たちのジャリを踏む音だけでした。
境内には、百日紅の大木や 池には蓮の花が盛りで暑さを和らげてくれている様です。
苔むした石段の上の納骨堂は、お香の香りとクーラーのひんやりした空気で私たちを迎えてくれました。
祭壇の少し色あせた遺影の写真を新しいものに取替て、大好きだった神戸の六甲の水とお盆のお菓子、同行してくれた妹の友人の般若心経の読経をお供えしました。
お鈴の音で、私たちの来訪を気づいてくれたのでしょう。
写真の中の妹はいつもと変わらぬ表情でコロナも ウクライナも 統一教会のことも知らぬげに 柔らかい眼差しで空を見上げていました。
帰り道、気がつくと蝉しぐれの中に ひぐらしの声を聞きました。
花材 ・オリエンタルリリー ・りんどう ・白菊 ・小菊 ・スプレーカーネーション
花器 ・アンティーク 塗盃洗