海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

撮影用LEDライトの使い方と選び方 その4

2012-06-25 | 使える中国製カメラ機材

 

上のLEDライトは、BOLING社の「BL-HD80」小型LEDの中にあって唯一スポットライト用に設計されている。光量調節と光源をスライドして照射角をある程度調整する事が可能。最大光量は、1mの距離でIS0400 1/30 f4から光量調節でf2.8まで調節が可能。光源をスライドして照射角度を広げればさらに光量は落ちる。他のLEDと違って遠くからピンポイントでライティング出来るのがとても便利。電源は単三電池4本なのでとても便利。私はいつもバックの中に入れて夜の上海の撮影で使用している。

 

 

最後に「DV112-T」これもZ96と同じくらい息の長い商品だが、最近はあまり見かけない。ソニーのビデオ用バッテリーを使用できフィルターやバーンドアを取付ける事も可能。姉妹品に乾電池専用もある。最大光量は、1mの距離でISO400 1/30 f5.6からf1.4まで調節が可能。複数台連結も出来るが、連結部がやや弱く小ネジ穴が無いのでカメラなどに取付ける時にやや不便。

昨年の暮れから、LEDの一粒の光量が大きい物を使って製品化されて来ているようだが、熱の問題や耐久性の問題でまだ問題がありあまり製品化されてないが、今後の方向はそちらに向かう事は間違いない。LEDは、まだまだ色や熱の問題など課題はたくさんあるが、ISO感度を自由に選ぶ事が出来る時代になったので、撮影用照明機材は間違いなくLEDに向かうと思っている。そして、ストロボは小光量の物が主流になるだろう。(スタジオ内は別の話) 

また、これらLEDライトは、メイン光源としても十分使えるが、今ある現場の光を利用しながら、それを補うような使い方をする方が自然で現場感のある雰囲気になると思っている。小型で熱も出ず何処にでも簡単に仕込めるのはLEDしか無い。日本人は、新しい機材に対して(カメラ以外)保守的過ぎる。LEDは色がG色傾向なのでダメだという発想しかない。そんな事を言っているのは日本人だけで、他国の人達は色々と工夫して使っている。なぜなら、廉価でバッテリーが使え小さく取り扱いが簡単な太陽光に近い照明機材など世の中には無いからだ。

☆これらLEDライトは、中国製が多い。こちらの中国系の会社のラインを見ていると、最後の検品がしっかりと出来てない。製品の初期は良いが、その後に手を抜く場合が多いので、ロッドによって品質のバラツキがとても多いのだ。時々不良品が混ざっている事があるので、少々高くても返品や交換や修理に対応しているネットショップで買う事をお勧めする。ここは、安心して買えます。なぜなら仕入れる前に必ず本当に使い物になるかどうかテストしているからです。

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撮影用LEDライトの使い方と選び方 その3

2012-06-24 | 使える中国製カメラ機材

 

発売時期は、とても早いのだが、今でも色や照射角や耐久性やデザインなど他のLEDより優れている。色温度変換フィルターやディフューザーをマグネットで取付けるようにしたのはこのZ96が最初。アメリカでもあの高価なLEDと比べられている動画があったが、値段も含め正直こちらの方が性能は良い。

最大光量は、1mの距離でISO400 1/30 f4半 最小光量はf1.0半まで落とせる。電源は、単三電池5本かソニーのビデオ用バッテリーが使える。欠点は、フィルター取り付け部のマグネットが外れやすい事と連結した時に外しにくい事のみ。最近姉妹機種も出たが、やはりこれが一番。私は常に4台連結して使用している。

 

 

最近販売されたピッコロタイプのLEDで名前はK160。Z96の子供と行った感じで、色などは親のZ96譲り。光量調節は出来ないが、バックに一個入れておくといざという時に大変便利。また、仕込みライトには丁度良い大きさと光量で単四乾電池のみ対応。実は、このK160は同じメーカー製の親(Z96ではない)がいるのだが、ただいまちょっとトラブルがありテスト中。

 

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撮影用LEDライトの使い方と選び方 その2

2012-06-22 | 使える中国製カメラ機材

 

とにかく大光量が必要な場合は、今でもこのYN-160しか無い。単三乾電池、ソニーやパナビデオ用バッテリーと3種の電源が使用できる優れもの。光源から1mの距離 ISO400 1/30  最大f8からf1.4まで光量をバリアブル調光可能な機種はこれがピカイチ。ただ、大きな欠点がありカメラに取付ける時のシュー部分がとても弱くグラグラ状態。ただ、その部分の改造パーツを取付けて販売しているネットショップがあるので、それでないと使い物にならない。珍しくバーンドアが標準装備してあるので、収納時もLEDの保護になるが、邪魔なので必要無いという人も多い。私は4台所有しておりインテリア撮影などに重宝している。

 

上の画像は、オリジナル部品を外しカメラネジ対応に改造してあるので自由雲台などに付ければ完璧。現在、東京のパンプロダクトのみで販売。

 

 

上のLEDは、YN0906でYN-160の子供と行った感じ。ほとんど煙草と同じサイズは普段の持ち歩きに丁度良い。単三乾電池4本で働いてくれる。最大光量は、光源から1mの距離 ISO400 1/30sec  f4半からf1.4まで光量を落とせる。現在3台所有。

 

 

このLEDが便利なのは、本体の表裏がフィルターとバッテリーカバーを兼用しておりマグネットで簡単に取り付けできるので、色温度を変えるのにすごく便利。また、使い物にならないがLEDをフラッシュさせる事ができるが、これはおもちゃだと思って良い。私は常にバックの中に入れて持ち歩いている。

 

そして、このYONGNUO社から、もう一機種新しいLEDが販売されたのだが、まだテスト中。 これはある程度色温度をスイッチ一つで変える事が出来、単三乾電池やソニービデオ用電池も使用できる。デザインもスマートになり使い物になる機材の仲間に入りそう。最大光量は、光源から1mの距離 ISO400 1/30sec  f5.6からf2くらいまで光量を落とせる。

本日は、YONGNUO社製の中でもお勧めのLEDライトを3種類を紹介したが、やっぱり時々不良品がそのまま出荷されている事が多く購入の時は、少し高くても返品を受けつけてくれる信頼できるショップで買う事をお勧めする。

 

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撮影用LEDライトの使い方と選び方 その1

2012-06-21 | 使える中国製カメラ機材

 

3年ほど前から私は撮影用LEDをメインに使い仕事をしてきた。現在、6種類約二十数台のLEDを持っている。デジカメの高感度性能が飛躍的にアップし、少ない光量の照明機材でも十分仕事に使える事と、目で確認しながら今ある環境光とのバランスを簡単にとる事が出来る事。そして、小型軽量でバッテリーで使用できる点は、すらばしい(上海では、すばらしいをこう言う)

最近、撮影用LEDライトが随分と進化して来た。使い物になる撮影用LEDライトは数年ほど前から市場に出始めたのだが、日本と中国で世間の反応は今一だった。一つの理由は、高価だった事。二つ目は、色にうるさい日本人はG被り傾向の色が気に入らなかったようだ。そして、最後の理由は、見かけより光量が少ない事。しかし、高価だった値段もこなれてきた。色に関しては、相変わらずG色傾向のLEDが多いがユーザー側が工夫するようになってきたし、この値段で簡単にデイライトに近い光源が使える恩恵が理解されだした事。そして、徐々に大光量の製品が出回り始めた事もその一つ。ただ、大光量になると発熱の問題とバッテリーの問題があり、まだ簡単に光量を上げる事は難しい。

 

 

撮影用小型LEDをメイン光源として使う方法ももちろんあるが、最近のデジカメの高感度特性を生かし、今ある環境光の補助光として使う方がある意味賢い使い方だと私は思っている。なので、普段外出する時にも必ずBOLING社製の「BL-HD80」とYONGNUO社製の「YN0906」とアクリル製の半球がバックに入っている。この3点セットで上海の夜のほのかな怪しい光を補助光として演出しているのだ。ストロボでは、絶対に演出出来ない照明機材だ。

☆アクリル製の半球は、本来ホワイトバランス用に作られた物だが、これをLEDに被せると夜のBarなど室内の光とのバランスは最高。もちろんメイン光源は室内の環境光であり外の環境光だ。

RE.Auto-Topcor 58mm f1.4

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個性のあるレンズ

2012-06-20 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

 

写真の世界が一部を除きほとんどデジタルになった今、レンズもデジタル用に開発が進んでいるのは当たり前の話。東京の暗室を閉じて10年が経過し、その間暗室作業からまったく疎遠になった。当時私は、カラーよりモノクロフィルムを使い印画紙にプリントしレンズの善し悪しを決めていた時代だったので、プリントの時のトーン出方とピントが合った場所の見え方と、そこからボケるまでの見え方を基準にレンズを選んでいた時代だった。また、現像液は廃液処理などの問題で製造を止めたプロマイクロールというイギリスのMay&Baker社の現像液をメインに、D76を使い続けた後、T-maxも使用していた。そして、レンズはM用ライカか中判はツァイス製レンズで、大判はローデンストックかシュナイダーかコマーシャルエクターを使っていた。つまりレンズ全部が欧米製レンズという事になる。(35mmの仕事はキャノンのみ)

 

 

フィルムからデジタルに変わり国産の古いレンズを使いだしたのは、ここ4年ほど前からだ。理由は、最近のレンズはどれを使ってもあまり大きな違いが無いほど優等生になってしまった事だ。上の画像を撮影した東京光学社製のオートトプコール58mmf1.4と付き合いだしたのは4年ほど前から。なので、銀塩で使った時の性能は知らないが、デジタルで使用すると銀塩で撮影したような描写になるのでとても気にいって使っている。また、昔は広角がメインだったが、今では35mmに換算すると標準から100mmまでがメインとなった。一番好きな焦点距離は、ちょっと長めの標準レンズ。撮る被写体にもよるが、レンズの焦点距離の好みや物の見方もずいぶんと変わった気がする。このレンズの開放からf2くらいの描写は好きだ。

上の画像 Ricoh GXR A12Mount Nokton classic 40mm f1.4   下の画像 Canon 5D Mark RE.Auto-Topcor 58mm f1.4

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