「やらせ」問題と「発掘! あるある大事典」 その2

2016年01月20日 | 時事ネタ

 前回(→こちら)の続き。

 打ち切りになった「発掘! あるある大事典」に出演することになった、ライター兼窓ふきバイトの三ツ矢スージーさん。

 「ブロッコリーはストレスに効く」がテーマだったが、窓ふきつかまえて、『「高いところは初めて」という設定』とか、そこかしこがウソ、もとい「演出」だらけの番組制作。そんないいかげんな台本だったが、もっともヒドイのは、実験結果が出たあとのこと。

 スージーさんいわく番組側は


 「思う結果が出なければシナリオを変えると言っていた」。


 おいおい、ちょう待てである。

 ここまでぶっちゃけてええんかいな。そこはマイナー雑誌の強みというか、「普通の人は知らない」メディアだからこその強みともいえる。どうせだれも読んでないんやから(蔵前編集長ゴメンナサイ)、みんなが空気読んで書けへんホンマのこと書いたれと。

 それにしても、「思う通りにいかんかったら、台本変えたらええやん」とは恐れ入る。

 いっそさわやかな風が吹くがごときのインチキ宣言。なんとなく予想はできていたにしろ、そうはっきり言われると、苦笑いするしかないではないか。つっこむのも野暮である、とすら思わせられる勢いだ。

 スタッフも、まさか出演者の中にライターがいるとは思いもよらなかったのだろう。

 『旅行人』においては前川健一さんも、ある番組でタイ人にスティックのりを見せ、「これはなんですか?」とたずねるというシーンに苦言を呈しておられた。

 そこでタイ人が「スティックのりですね」と答えているのに、テロップでは「なんだろうこれは、口紅かな」みたいな全然ちがう訳を出し、あたかもタイ人が間違った答えを言ったかのように見せた「演出」を紹介されていた。

 まあ、たわいないといえばそうかもしれないが、カラクリがわかってしまうと、あまりいい気分はしないことはたしかだ。邪推かもしれないが、そこはかとないアジア蔑視も感じられなくもないし。

 まあこういったヤラセなどは駐車違反と一緒で本音は「みんなもやってるやん!」であり、「見つかったやつが不運」くらいの感覚なのかもしれない。

 私としては、別にバラエティーのヤラセ自体はたいした害もないので好きにすればと思うけど、その結果誰かに失礼だったり、明らかに学問的に間違った知識をまき散らすような(疑似科学とか陰謀論とか)、その手の「演出」は勘弁してほしいのだが、いかがなものでしょうか。



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