古いテニス雑誌を読んでみた。
私はテニスファンなので、よくテニスの雑誌を買うのだが、最近古いバックナンバーを購入して読むのにハマっている。
今回読んでみたのは『スマッシュ』の2010年8月号。
フレンチ・オープンの特集で、表紙はわれらが錦織圭。
内容も優勝者のラファエル・ナダルの記事など、盛りだくさんとなっている。そこで気になるトピックスを拾っていくと。
■一藤木良平選手にインタビュー。
人気マンガ『テニスの王子様』の主人公のモデルになったともいわれる、一藤木貴大選手の弟さんに話を聞いている。
一藤木兄弟といえば、お父様がスペインを中心に、2人の息子たちをプロとして育てて行く過程を『スマッシュ』で連載されていた。
私はよく知らないんだけど、その独自路線なやり方や兄弟のふだんの言動などにどうも賛否があるらしく、ファンなどから、ちょっときびしい意見も聞くこともあった。
実際、このインタビューでも
「意地悪な質問だけど聞いてみました」
「愚問だけど得意なショットは?」
などなど、聞き手の大森豊さんも、なんだか含むところがあるような口調で質問していた。
その答え自体は普通だったんだけど、
「言うよね~。まだまだだとは思うけど、本人がそういうんじゃなぁ」
「(目標は「世界一」の答えに)大会期間中の過ごし方や立ち振る舞いを見ていると世界1位なんて全然無理でしょ」
かなり辛口な意見。
まあ、なんか色々と言いたいことあったんでしょうねえ。なにがあったんやろか。
■ティムラズ・ガバシュビリがローラン・ギャロスで4回戦進出。
世界にはフランスやアルゼンチン、スウェーデンのような数々のトップ選手を輩出する「テニス王国」と呼ばれる国がある反面、なかなかそうもいかない「不毛の地」というのも存在する。
ちょっと前のイギリスとか、わが大日本帝国もそうだったけど、そういう悲しい土地にポッとスターが出てきて孤軍奮闘したりしているのを見ると、応援したくなるのが人情だろう。
ギリシャのステファノス・チチパスとか、ブルガリアのグレゴール・ディミトロフとか、ポーランドのフベルト・フルカチとか。
ノルウェーのキャスパー・ルード(クリスチャン・ルードの息子さんですね)とか、リトアニアのリカルド・ベランキスなどいるけど、ジョージア(旧名グルジア、ただし国籍はロシア)の孤軍選手といえば、これがガバシュビリになる。
今ではニコロズ・バシラシビリがいて、ツアー3勝、最高ランキング16位。USオープンでベスト16など活躍しているが、少し前まではジョージアといえばガバシュビリ一択であった。
ハマるとすごいが、いったん崩れれると、とめどないところから「クレイジー」と称されるこの男は、スペインでの修行期間を生かしてパリで爆発。
予選を勝ち上がり、3回戦では元ナンバーワンであるアンディー・ロディック相手に58本のウィナーを決めてストレートで完勝。その存在感を示した。
ただ「クレイジー」病はそう簡単に抜け出せるようでもなく、4回戦では職人のユルゲン・メルツァーに打ち取られた。
たしか当時、すごいやつが出たと注目したんだけど、今はどうかと調べてみたら、最高43位とまずまずの選手に。ニックネームが「Tsunami(津波)」。
ウィキペディアによると、
「そのエネルギッシュなプレースタイルとノーマークの予選勝ち上がりからツアー上位進出を果たすことが度々あった事から」
ということで、とにかく勢いがあるということか。
そういえば、昔マーク・フィリポーシスがそのビッグサーブと湾岸戦争で活躍したミサイルをかけて「スカッド」って呼ばれてたけど、それを思い出すなあ。
今度、「テニス選手のニックネーム」特集でもしてみようかしらん。