アンコールワットには、心の底から笑わされた。
2015年の冬、私はカンボジアを旅行し、有名観光地であるアンコールの遺跡群をおとずれた。
期待はしていたが、聞いていた通り、いやそれ以上にすばらしかった。
感動した。そして大爆笑であった。
というと、おいおいすばらしくて感動したはわかるけど、「笑わされた」とはどういうことか。
爆笑とか、マジ、クメールdisってんスか? そう思う方もおられるかもしれないが、こればっかりは事実だから仕方がないし、声を大にして言いたいが、決して悪口でもない。
もう一度確認しておこう。アンコールワットはすばらしくて、偉大で感動的で、そしてなにより腹の底から笑えるナイスな遺跡だ。
順を追って説明しよう。私はタイから入ったのだが、首都バンコクから遺跡のあるシェムリアップに行くには幾通りかの方法がある。
飛行機で行くのがもっとも楽だが、それになりに値が張るし、また日程的に余裕があったのでバスを利用することにした。
以前は国境の街アランヤプラテートまで鉄道で行って、そこかトゥクトゥクに乗って行くらしかったのだが、これがアクセスは悪いし悪路だし、トゥクトゥクとの料金交渉はめんどうだしと、非常に評判が悪かった。
それが今では直通バスでビュン。進化である。
朝9時から7時間の旅は少々キツいが、それもこれも片道2500円程度なら文句もありません(飛行機だと8000円くらい)。
人気観光地なので、国境では入国審査に長蛇の列ができ、1~2時間は待たされるが、事前にビザもとっておいたので、特に問題なくカンボジア入国。
初日は疲れもあって、タクシーのあんちゃんに割高感のあるホテルというかゲストハウスに連れていかれたが(まあそれでも、ツインで5000円程度。場所も中心街のど真ん中だったけど)、次の日はしっかり探して、こぎれいなホテルにチェックイン。
小さなプールがついて、ツインで4000円くらい。シェムリアップはホテルが安いといわれているので、遺跡めぐり抜きでも、ホテルライフを楽しめそうだ。
もっとも、夜中に屋根から豪快に水漏れしてきたのには、おどろきましたが。しかも、ベッドの上に。
快適な宿で休息もとれ、プールで日光浴も楽しんでから、いよいよアンコール遺跡へ。
チケットは1日券、3日、7日とあり値段はそれぞれ20、40、60USドル。
時間がない人は仕方がないけど、ここは3日券を買うのがよかろう。
ホントは2日分で充分だけど、1日スキップしても、1日券を2枚買うのと値段が一緒なんだから、ここは3日券がオトク。
実際、ほとんどの人がこれを購入する。初日はアンコールワット、2日目はアンコールトムなど、残りの有名遺跡を鑑賞するのが王道のコース。
私の場合ヒマだったので(プノンペンなど他の場所には行かなかったから)、3日目も行ったが、内容的には1、2日目の「おさらい」だったので、2日でも充分満足できます。
でも、何度も観る価値はあるから、時間があるなら3日目コースもおススメですよ。
ではいよいよ、ホテルでトゥクトゥクを出してもらって(半日で1500円くらいだった)、アンコールワットへ向かう。
近づくにつれ、お堀が見えてきて、その先にどーんとトウモロコシ型の3つの塔が見えてくる。
西原理恵子さんが、マンガの中で少々下品な呼び方をしていたあれである。
要するに、男子の股間にある「ゴールデンボーイ」みたいなわけだが、一回そういわれると、もうその形にしか見えないのが困りものだ。
チケットも手にした、解説用のガイドブックも用意してある、私は春に行ったが、夏休みに訪れる方は暑さ対策と水もお忘れなく。
さていよいよ、愛と感動と爆笑のアンコールワット観光の開始だ。
私はこの3日間突貫観光計画を「インドラの雷作戦」と命名。勇んで寺院の門をくぐることとなったのである。
(続く→こちら)