施川ユウキ『バーナード嬢曰く』が好きである。
ということで、前回に続いて、
「このマンガに出てきた本を何冊読んだか数えてみよう」
との企画。第7巻の第4回。
★『ご冗談でしょう、ファインマンさん』R・P・ファインマン(未読)
一時期、理系の本をたくさん読んだときに買って積読。
おもしろそうなんだけど、長くて分厚いと、つい後回しに。
ユリ・ゲラーが、自分が曲げたスプーンでコーティングしたベンツに乗ってたって噂は本当なのかな。
★『奇岩城』モーリス・ルブラン(読了)
長谷川さんの気持ちは痛いほどわかる。
最初に読んだとき、ホントにホントーに腹がたったもん!
しかも、ドイル先生に怒られてもモーリスの奴ヘラヘラしてんの。
「遊びやのに、コナン君がマジんなってて草」
芸人気取りの大学生か! 陽キャの悪いところ出てるわー。
キライなんだよー。だから今でも、ミスヲタのくせにルパンはほとんど読んでない。
「愛」がないのが最悪なんよ。どついたろか、ホンマ。
★『マーダーポット・ダイアリー』マーサ・ウェルズ(未読)
「あらゆる本を他人の日記だと思って読むよ!」
「私小説」文化のある日本だと、すんなり入って来る発想。
私が明治大正くらいの日本文学を読まないのは、きっとこの「痛い日記」を読まされる共感性羞恥が耐えられないから。
太宰とか好きな人は、それがたまらないんだろうけど、ダメだなー。
友達と朗読しながら、バンバンつっこみ入れて、笑いながら観賞すると、すげえ楽しいんだけどね。藤村とか。
★『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』福田豊史(未読)
この「早送り」問題。私が若いころもあったよ。VHS倍速にしてドラマ見るとか。
好きでない歌手の曲をカラオケのためだけにCD買っておぼえたり、いつの世も若者は「ついていく」ために努力しているのだ。
まあ、私は完全に放棄してましたが。おかげで怒涛のマイナー野郎だ。
★『虛航船団』筒井康隆(未読)
外国人観光客のマナーの悪さに憤っている人は、ぜひ『農協月へ行く』を読みましょう。
日本人だってそうだった。なかなかなことを、よそさんでしてたんです。コメディだけど、全然笑えない。
で、少しずつ改善していく。こういうのは「順番」なんですね。
そういや、よく本やマンガや映画の話から
「物語の世界にトリップできるなら、どの作品を選ぶか」
なんてテーマになることがあって『ドラえもん』だ『ハリー・ポッター』だいろいろあるけど、私は筒井の『20000トンの精液』一択。
「バキ童チャンネル」あたりで、ぜひ大いに語りたいところだ。
★『ぐりとぐら』なかがわりえこ(未読)
有名だけど、どんな話か全然おぼえてない。
なんか、プレゼントがスベってたから神様を怒らせて、ぐらがぐりを殺して逃げるとか、そんな話だっけ?
★『吾輩は猫である』夏目漱石(未読)
なぜか、水島新司先生のコミカライズ版で読んだけど、漱石の魅力が、あまりよくわからない。
最初に『こころ』を読まされたせいかな。
でも坊ちゃんとか、
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」
こんなこというヤツが主人公の物語、あんまし読みたくないじゃん。
「オレって~無鉄砲だからさ~、人生で損ばっかしてるわけじゃん?」
「知らんけど」しか答えはないよ!
ずーっと松山の悪口言ってるし(なぜ松山人は怒らない?)、私の印象では坊っちゃんて、「器の小さい、イタいヤツ」にしか見えんのだよなあ。
★『タイタンの妖女』カート・ヴォネガット・ジュニア(読了)
『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』を読み終わったときの衝撃は、今でも忘れられない。
『スローターハウス5』など、私に「文学」をつきつけてきた作家。
「わたしを利用してくれてありがとう」
というセリフにもシビれた。
★『5分間リアル脱出ゲームR』(未読)
ミスヲタのくせに、この手の謎は全然解けない。
だって、頭使うのめんどくさいんだもん。
★『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』(未読)
島田荘司は『奇想、天を動かす』がすごいおもしろかったのに、ラストで急にお涙頂戴になって吃驚。
★『山田風太郎明治小說全集14 一明治十手架(下)』山田風太郎(未読)
山田風太郎は全然読んだことない。
絶対好きという確信はあるんだけど。
★『The Book jojo's bizarre adventure 4th another day』乙一(未読)
乙一さんは一時期よく読んだ。
「せつなさの達人」ってキャチコピー、いまだにマジなのかイジってるのか、よくわからない。
★『ムーミン谷の仲間たち』トーベ・ヤンソン(未読)
ムーミンは読んだことない。アニメも見たことない。『ドンチャック物語』は見てたけど。
★『書くことについて』スティーヴン・キング
クリエイターが、どうやって自作を生み出してきたのか知るのは楽しい。
最近、売れっ子のはずのお笑いコンビが急に解散したりして、おどろくことがあるけど、岡嶋二人『おかしな二人 岡嶋二人盛衰記』を読むと、そのあたりのことがちょっと想像できたり。
あと、ニール・サイモンの同様の本のタイトルが『書いては書き直し』って、コワ!
(『バーナード嬢曰く』6巻の感想はこちら)