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Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

∫39「多賀大社」 滋賀, ---?.

2018-01-06 | Architecture
 祀られしは、伊弉諾(イザナギ)と伊弉冉(イザナミ)。

 凪や波をいざなう云われより、古来の海人族(あまぞく)の信仰に起源という説もあるそうです。

 一方で、摂社にて祀られし猿田彦命は白髭神社(→#68)の主祭神。天孫降臨の折、道先を案内したとの伝説も在るそうです。

 ひょっとして、海女族にいざなわれて渡来した弥生の人々との仲を紡いだ縄文の人々だったかもしれません。

初稿 2018/01/06
校正 2020/10/22
写真 多賀大社
撮影 2018/01/05(滋賀)

∫38「白髭神社」 滋賀, ---?.

2017-09-08 | Architecture
 京都の鬼門、比叡山の延長線上に位置する比良山。琵琶湖を臨むその麓に鎮座する白髭神社。
 
 祀られし猿田彦命は天孫降臨の折、天津神を導いたとの伝説があるそうです。

 ひょっとして、渡来した弥生の人々との仲を紡いだ縄文の人々だったかもしれません。

 とはいえ、此処もまた古来より葬られし煙が空にたなびく光景から人が生を終えて逝き着く処は空の向こうと感じて、祈りを捧げた聖地だったのかもしれません。

初稿 2017/09/08
校正 2020/11/06
写真 白髭神社
撮影 2016/11/03(滋賀・高島)


∫37「比叡山(日吉大社)」 滋賀, ---?.

2017-09-03 | Architecture
 古来より葬られた煙が空にたなびく光景から、人が生を終えて逝き着く処は空の向こうと感じたのかもしれません。

 この世とあの世の境界としての少しでも空に近い山々の磐座には、「いつまでも一緒に傍に居て見守って欲しい」といった願いを受け入れ、「もうこれからは恨まないで欲しい」といった畏れを鎮めてくれる。そんな人々の祈りが刻まれているのかもしれません。

 比叡山は古来より、日枝の山(ひえのやま)と呼ばれ、山王信仰と延暦寺の天台宗が習合してきたそうです。破風がついた鳥居が印象的な日吉大社を見ていると、山々に宿る祈りを示唆しているような気がします。

初稿 2017/09/03
校正 2020/11/07
写真 日吉大社・山王鳥居
撮影 2016/09/25(滋賀・大津)

∫36「比叡山(延暦寺)」 滋賀, 788.

2017-08-27 | Architecture
 「世に山は多かれど、山とは比叡のみ山とぞいふ」

 古来より、都の鬼門に鎮座する天台宗総本山・延暦寺。真言宗総本山・教王護国寺とともに平安の御代を鎮護する役割。

 一方で、南都六宗の影響力を廃し、新たな時代を築く為の人材育成・登用機関であったのかもしれません。

 平安時代に唐より輸入された密教は文字に依らぬ教えとも言われるが故に、日本の風土や習俗等に関する認知や認識を受け入れ、様々な宗派を産み出した礎であったような気がします。

初稿 2017/08/27
校正 2020/11/07
写真 比叡山 延暦寺・根本中堂(天台宗)
撮影 2006/10/09(滋賀・大津)

∫35「教王護国寺(東寺)」 京都, 796.

2017-08-19 | Architecture
 新幹線の南窓を覗くと、「あっ、京都に来たんだな」と感じさせてくれる木造建築最高峰55mを誇る東寺の五重塔。

 古来より王城へ向かう朱雀大路を軸に左京と右京を衛り、東国と西国の鎮護をも司る官立寺院である東寺と西寺。西寺は永い時を経て忘れられつつも、東寺は今もでもなお真言宗の総本山。

 とかく、自らを苦しめるものは、自らがひとかどの者で在るが如く認知し、自らの期待が叶うように都合よく認識した結果、自らの期待が叶わなかった時の憂いや悔いといった意識なのかもしれません。

 もはや、移ろわぬものが在らざればこそ、なにものにも帰依すること無く、自らを顧みず誰かの為に行動すること。

 ひょっとしたら、真言とはそういった決意や覚悟かも知れず、それこそが悟りの境地なのかもしれません。

初稿 2017/08/19
校正 2020/11/09
写真 教王護国寺(東寺真言宗)
撮影 2016/06/02(京都・九条)