Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

§81「花ざかりの森」三島由紀夫, 1944.

2018-01-15 | Book Reviews
 とても、十六歳の少年が描いたとは思えない程の筆致、三島由紀夫のデビュー作と云える短編。

 その散文的な叙情詩としての印象もさることながら、自らは誰か?という根源的な問いかけを四人の先祖の人生を垣間見ることを通じて、四人それぞれの無意識に潜むコンプレックスであったり、四人の無意識に潜む普遍的な元型(アーキタイプ)としての、「海」をモチーフとして描いているような気がします。

 「海」は、あらゆる生命を育む源泉としての元型でもあり、あらゆる生命を奪う脅威としての影なのかもしれません。

 ひょっとしたら、三島文学は自らは誰であるか?と云う「自己」同一性を探求しているような気がします。

初稿 2018/01/15
校正 2020/10/21
写真 御船山楽園
撮影 2011/05/04(佐賀・武雄)

∫39「多賀大社」 滋賀, ---?.

2018-01-06 | Architecture
 祀られしは、伊弉諾(イザナギ)と伊弉冉(イザナミ)。

 凪や波をいざなう云われより、古来の海人族(あまぞく)の信仰に起源という説もあるそうです。

 一方で、摂社にて祀られし猿田彦命は白髭神社(→#68)の主祭神。天孫降臨の折、道先を案内したとの伝説も在るそうです。

 ひょっとして、海女族にいざなわれて渡来した弥生の人々との仲を紡いだ縄文の人々だったかもしれません。

初稿 2018/01/06
校正 2020/10/22
写真 多賀大社
撮影 2018/01/05(滋賀)

♪31「Season's Greeting 〜2018新年」

2018-01-02 | Season's Greeting
 アルファベット26文字、それぞれに意味を持たせた国際信号旗。

 はためく旗の組み合わせには、「航海の安全を祈る」という意味も在るそうですが、ある意味、「最悪の事態を想定し万全を期すように」ということも示唆しているような気がします。

初稿 2018/01/02
校正 2020/10/23
写真 旧新港第五突堤信号所
撮影 2015/07/25(兵庫・神戸)