今から約七十五年前に起きた、二・二六事件の外伝。
勅命に従い武装蜂起した仲間を鎮圧するのか?勅命に叛き武装蜂起した仲間に合流するのか?近衛連隊に所属する中尉が選択した行動を通じて、「自らは誰であるか?」という根源的な問いに答えようとしているような気がします。
因果性に基づき論理的に解釈できる心理的状態が〈意識〉。つまり、國に報いるとは帝都の治安と帝を護ること。
自らの在るべき姿を意識できる心理的状態が〈自我〉。つまり、帝を護る誉れ高き精鋭として自らを律し鍛えねばならないこと。
〈自我〉を役割として強く規定した心理的状態が〈超自我〉。帝の勅命に従い敵を討つことが自らの果たすべき役割。
でも、そんなか〈超自我〉が直面する自らの役割が果たせない時の心理的状態が〈不条理〉なのかもしれません。
自らが近衛兵として、國に報いることができなかったものの、國を憂い自決する行為そのものが美意識に彩られる時、〈不条理〉は解消されるのかもしれません。
初稿 2018/04/08
校正 2020/10/14
写真 旧海軍兵学校
(現 海上自衛隊幹部候補生学校)
撮影 2009/02/14(広島・江田島)
勅命に従い武装蜂起した仲間を鎮圧するのか?勅命に叛き武装蜂起した仲間に合流するのか?近衛連隊に所属する中尉が選択した行動を通じて、「自らは誰であるか?」という根源的な問いに答えようとしているような気がします。
因果性に基づき論理的に解釈できる心理的状態が〈意識〉。つまり、國に報いるとは帝都の治安と帝を護ること。
自らの在るべき姿を意識できる心理的状態が〈自我〉。つまり、帝を護る誉れ高き精鋭として自らを律し鍛えねばならないこと。
〈自我〉を役割として強く規定した心理的状態が〈超自我〉。帝の勅命に従い敵を討つことが自らの果たすべき役割。
でも、そんなか〈超自我〉が直面する自らの役割が果たせない時の心理的状態が〈不条理〉なのかもしれません。
自らが近衛兵として、國に報いることができなかったものの、國を憂い自決する行為そのものが美意識に彩られる時、〈不条理〉は解消されるのかもしれません。
初稿 2018/04/08
校正 2020/10/14
写真 旧海軍兵学校
(現 海上自衛隊幹部候補生学校)
撮影 2009/02/14(広島・江田島)